第745話
木嶋は、
「考えてみれば、季節は、冬•••なのに《かき氷》を食べるなんて思いもしなかった。周りの人たちは、《おかしいんじゃないか?》と言われているかも知れない。智君と、菜摘ちゃんに惑わされてしまったかな?」そう感じていた。
智君は、
「パパ、冬に《かき氷》を食べているから不思議だと思っているんじゃないの?」木嶋の心を見透かしたように、話していた。
木嶋は、
「智君、なぜ•••パパの考えていることが分かったの?」智君に尋ねていた。
智君は、
「パパの顔に出ていたよ。冬は、甘酒がいいけど、周りで、《ストーブ》を焚いているので、暑さに負けてしまう。汗を止めるために、《かき氷》を食べてしまうんだ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「そうなんだ。智君のやっていることは、間違いではないよ。パパは、《びっくり》してしまったんだ。」智君に話したのである。
かれんさんは、ひたすら•••《焼き鳥》を食べていた。
菜摘ちゃんは、
「パパ、全部•••食べちゃった。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「菜摘ちゃん、お腹大丈夫かな?」菜摘ちゃんの体調を心配していた。
菜摘ちゃんは、
「菜摘•••お腹は、大丈夫だよ。パパ、ありがとう。」木嶋に頭を下げていた。
かれんさんは、
「パパ、早く《焼き鳥》を食べないと、冷めてしまいますよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「あっ•••ゴメン。今から食べます。」かれんさんに話していた。
かれんさんの手元から、《手羽先》を取ったのである。
木嶋は、
「この《手羽先》•••美味しいね。」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「パパ、私も、先ほど戴きましたが、塩加減が、程良く、回っていましたよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「《ガス》で焼いたにしては、相当の腕がいいね。顔を見ていきたいぐらいだよ。ママ、《スタイル抜群》なので、【ナンパ】されなかった?」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「パパ、私が•••【ナンパ】されたら、どうしますか?」木嶋の思いを聞いていた。
木嶋は、
「そりゃあ•••困ります。自分には、ママしかいないからね。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「その言葉を待っていました。智君と、菜摘ちゃんが証人ですからね!」智君と、菜摘ちゃんに同意を求めていた。
智君は、
「パパ、ママと、ずっと•••一緒にいてね!妹も、悲しんでしまうからね。」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「パパ、ママのことを大切にするね!」智君に告げたのであった。
智君は、
「ママ、《焼き鳥》を一本欲しいな!」かれんさんに、《おねだり》していた。
かれんさんは、
「智君、《焼き鳥》も食べられるの?」驚きながら、智君に聞いていた。
智君は、
「うん。僕も、妹も食べるよ。二人で、一本を半分ずつ•••食べます。」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「智君、菜摘ちゃんのことが、気になるんだね。兄妹、仲良くしないとね!」智君に答えたのであった。