第744話
菜摘ちゃんは、
「早く、お兄ちゃんたちの元に行かないと•••。」足取りが、軽やかであった。
かれんさんは、菜摘ちゃんの一歩後ろを歩いている。
菜摘ちゃんが、
「パパ、お兄ちゃん、ただいま。」元気な声で、木嶋たちの元に走って帰ってきた。
木嶋は、
「おかえり。ママは•••どうしたのかな」菜摘ちゃんに話していた。
菜摘ちゃんは、
「ママは•••菜摘が、ケガをしないように、一歩後ろに歩いていたよ。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「それならいいんだ。菜摘ちゃん、《かき氷》を買ってきたの•••?」菜摘ちゃんに尋ねた。
菜摘ちゃんは、
「うん。菜摘が食べたくなって、ママに•••おねだりしたんだ。」木嶋に告げた。
かれんさんが、
「パパ、智君、ただいま戻りました。」明るい声で、木嶋と、智君に話していた。
智君が、
「ママ、お帰りなさい。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「パパ、《焼き鳥》です。」木嶋に手渡した。
木嶋は、
「ありがとうございます。美味しそうな匂いだね。菜摘ちゃんが、《かき氷》をおねだりをしたみたいだね!」かれんさんに問いかけていた。
かれんさんは、
「そうなんです。《焼き鳥》の屋台で待っていたら、暑くなって•••隣りに、《かき氷》を売っていたので、誘惑に負けてしまいました。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「《焼き鳥》の屋台は、《ガス》と、《炭》•••どっちで焼いていたのかな?」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「あまり定かではないですが•••《ガス》だったと思います。」木嶋に伝えた。
「《ガス》ね。やはり•••祭りなどで、《炭》を使って焼くのは、難しいのかな!」思わず納得してしまった。
かれんさんは、
「《ガス》と、《炭》では、味が違うのですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「自分は、食通では、ないから解らないが、多少なりとも、違うと思うよ。」曖昧な、答えしか返せなかった。
かれんさんは、納得した様子であった。
菜摘ちゃんは、
「お兄ちゃん、《かき氷》を食べよう!《ストロベリー》でいいよね?」智君に尋ねていた。
智君は、
「《ストロベリー》でいいよ。菜摘は、《メロン》を食べるんだよね?》」菜摘ちゃんに問いかけていた。
菜摘ちゃんは、
「うん。ママは、《ブルーハワイ》で、パパは、《レモン》だよ。」智君に告げた。
智君は、
「パパは、《レモン》で、ママは、《ブルーハワイ》か•••なかなか洒落ているね!」頷いていた。
木嶋は、
「《焼き鳥》を食べながら、《かき氷》を食べないと、人の熱気溶けてしまうよ。」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「私のも、溶け始めています。木嶋さんのも、溶けていませんか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「自分のも、溶け始めているよ。冷たいのと、温かいのと、交互に食べるのはいいが、お腹を壊さないように•••ね。」かれんさんを労っていた。
かれんさんは、
「パパ、ありがとうございます。」木嶋に言葉を返したのであった。