第732話
木嶋は、
「かれんさん、どの辺りに《水あめ》の屋台があったのか?案内をして頂いていいかな?」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「もちろんです。私と、菜摘ちゃんの後をついて来て下さいね!」木嶋に告げた。
木嶋は、
「OK。智君、お姉ちゃんたちと、逸れないようにしないと•••ね。」智君に話したのだ。
智君は、
「僕、頑張って•••お姉ちゃんの後をついて行くね。」木嶋の右手を握っていた。
かれんさんと、菜摘ちゃんを見失わないように、必死に歩いて行く。
菜摘ちゃんが、
「お兄ちゃん、ここだよ。」
かれんさんの左手を握りながら、木嶋に、《シグナル》を出した。
木嶋は、
「ここに、あったんだ。自分たちが、周りを見渡しても、分からなかったんだね。」思わず•••頷きながら、首を縦に降っていた。
「いらっしゃい。」
屋台のお姉さんが、威勢の良い声で、木嶋たちを迎えていた。
木嶋は、
「《じゃんけん勝負》•••か!」一人で、呟いていた。
智君は、木嶋の呟きを聞いていたかのように•••
「お兄ちゃん、僕•••屋台のお姉さんと、《じゃんけん》をしてみたいな!」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「智君、《じゃんけん》で、勝つ確率は、高いかな?」智君に問いかけていた。
智君は、
「僕•••《じゃんけん》で、負けたことないから、勝つ確率は、100%だよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「それなら、智君に期待をしよう。お姉さん、一回•••お願いします。」屋台のお姉さんに声を掛けた。
屋台のお姉さんは、
「ありがとうございます。どなたが、私と•••勝負しますか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「こちらです。」屋台のお姉さんへ、智君を前に出したのである。
智君は、
「お姉さん、僕•••《じゃんけん》で負けたことがないからね。」屋台のお姉さんに、《アピール》していた。
屋台のお姉さんは、
「お姉さんも、《じゃんけん》では、負けたことがないよ。」智君に、『ハッタリ』をかましていた。
その言葉を聞いたとき•••
かれんさんと、菜摘ちゃんは、笑っていた。
智君は、
「お姉さん、勝負だね。行くよ!」
「お姉さんも、負けないよ!」
「最初は、《グー》だよ。」
「最初は、《グー》•••
じゃん•••けん•••ぽん」
屋台のお姉さんが、
「《パー》」
智君が、
「《パー》」で、【ドロー】である。
木嶋は、
「【ドロー】か。決着をつけたいな!お姉さん、もう•••ひと勝負しようよ。」屋台のお姉さんに、お願いをした。
屋台のお姉さんは、
「私は、いいですよ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「OK。智君、もう一回やろう。【ドロー】のままでは、帰れないよ。」智君に話していた。
智君は、
「妹のために、頑張るよ。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「そうだ。その心意気が大切だよ。頑張れ〜。」智君に、《エール》を送った。
かれんさんは、
「智君、お姉さんも、応援しているからね。」智君を、励ましたのである。