第721話
かれんさんは、
「木嶋さん、智君は、《しっかり者》なんですね!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「智君の年齢で、ここまで言える子どもは、いないと思うね。」頷いていた。
かれんさんは、
「もしかしたら、菜摘ちゃんの存在が大きいのかも知れませんね。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「それは、言えるかも•••自分が、智君ぐらいのときは、こんなことまで考えてもいなかった。両親は、働いていたが、ただ漠然と過ごしていたよ。」かれんさんに話したのだ。
菜摘ちゃんは、
「お姉ちゃん、早く•••パパとママの《コンビニ》に行こうよ!」かれんさんを急かしていた。
かれんさんは、
「菜摘ちゃん、お兄ちゃんたちを置いて、行っちゃおうか•••?」悪戯ぽく、木嶋に伝えた。
木嶋は、
「自分たちを、置いて行かないで•••」嘆願した。
智君は、
「お兄ちゃん、妹が、大分急かしているので、《コンビニ》に向かおうよ!」木嶋に告げた。
木嶋は、
「《コンビニ》に向かって歩き出そうか•••!」智君に答え、歩き出したのであった。
見慣れない風景を見ていると、当たり前のように、違和感を感じる。
木嶋は、周りを見渡しながら歩いていた。 「この辺りは、商店街が、たくさんあって、生活するのにも不便を感じることはないよね。」率直な感想を、かれんさんに述べていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、ここは、商店街が多くて、住環境は、悪くないですよ。」猛烈に、木嶋へ《アピール》していた。
木嶋は、
「自分が良く観る【報道番組】が特集などでやるが、所謂•••【シャッター通り】が多いと聞いていたが、ここは、元気だね。地元は、別名医療商店街だよ。」苦笑いをして、答えていた。
智君は、
「お兄ちゃんも、こっちへ、引っ越してくればいいのに•••。」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「そうしたいが、地元に愛着があるから難しいよ。智君のパパとママは、神奈川県出身なのかな?」智君に尋ねていた。
智君は、首を横に振った。
木嶋は、
「どこなの?」再度、智君に聞いていた。
智君は、
「パパとママは、大阪出身なんだ!」木嶋に話していた。
木嶋は、智君の表情が暗く感じていた。
「智君•••どうしたの?」問いかけていた。
「いや、何でもないよ。考え事をしていたんだ。」必死に明るく立ち振る舞っていた。
木嶋は、そんな智君の表情を見ていたら、話しづらいなと感じてしまっていた。
智君は、
「お兄ちゃん、パパとママのいる《コンビニ》が、見えてきたよ。」木嶋と、かれんさんに伝えた。
木嶋は、
「コンビニ業界最大手の《セブンイレブン》か•••。」一人で呟いていた。
かれんさんは、
「私、《セブンイレブン》で、買い物をしていますよ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「自分の家の近くは、《セブンイレブン》が多いよ。」かれんさんに答えたのであった。