第720話
木嶋は、
「かれんさん、菜摘ちゃんに、好かれているね。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「ありがとうございます。私、この公園に、一人で、《フラッと》来たときに、菜摘ちゃんと、智君が淋しそうにしている姿を、良く見かけていました。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「かれんさん、知り合いだったの?」かれんさんに尋ねていた。
かれんさんは、
「知り合いではなく、あくまでも、顔見知りだったのです。通り過ぎたことも何度かあり、何とかしたいと言う気持ちになっていたのです。」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「かれんさん、最初に、智君たちの存在を話してくれれば良かったのに•••。でも、子どもが好きなことが証明されたからOKとしないとね。」苦笑いをしながら、話していた。
智君は、
「僕、お兄さんや、お姉さんが羨ましいと思うんだ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「どうして•••そう思うのかな?」智君に問いかけていた。
智君は、
「パパとママは、《コンビニ》の中では、仲良くしているけど、家では、良く喧嘩をしているよ。
」木嶋に話していた。
木嶋は、
「どんなことで、喧嘩をしているのかな?」智君に聞いていた。
「僕には、なぜ?喧嘩をするのか解らない。それを聞くたびに、嫌になって、妹と二人で、外に出かけてしまうんだ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「お兄さんが思うには、パパとママは、お店を良くしようと考えているじゃないのかな?だから•••色んな意見が出ることは、いいことだよ。智君自身が、嫌な気持ちに、なってしまっては、悲しんでしまうよ。投げやりになっては、ダメだよ。」智君に伝えた。
智君は、
「お兄さん、ありがとうございます。これから、お姉さんも一緒に、お店に行こう。」元気な表情に戻り、木嶋は安心したのであった。
かれんさんは、
「菜摘ちゃん、パパとママのいる•••《コンビニ》に、お兄さんと、お姉さんを、案内してくれるかな?そこで、温かい飲み物でも買おうね!」菜摘ちゃんに告げた。
菜摘ちゃんは、
「うん。お姉さん、ありがとう。菜摘•••好きな物を、《買い物かご》に、たくさん•••買ってもいいかな?」かれんさんに尋ねていた。
かれんさんは、
「いいよ。菜摘ちゃんが、今•••食べたい物を、好きなだけ買ってもいいよ。」
「わーい。嬉しいな!お兄ちゃんたち、食べたい物を買おうね!」木嶋に《シグナル》を出していた。
木嶋は、
「智君、菜摘ちゃんは、お姉さんに甘えているね。普段から、パパとママに接していないのかな?」智君に聞いていた。
智君は、
「僕が•••幼稚園に通っている頃に、パパとママは、《コンビニ》を開業して、甘えている時間がなかっんだ。妹を悲しませないように、しっかりしないといけないからね。」木嶋に告げた。
木嶋は、智君が•••
「まだ、小学3年生なのに、しっかりしているな!」と驚いていた。