第707話
なぜならば、3位の《ランナー》が、追い上げたことで、【棄権】したんじゃないかと思っていたのだ。
かれんさんは、
「木嶋さん•••安堵の表情になっていますよ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「かれんさんに、自分の心を読まれてしまったかな?」苦笑いを浮かべていた。
かれんさんは、
「そうみたいですね!」笑顔で、木嶋に話していた。
《実況アナウンサー》が•••
「3位の《ランナー》がやって来ました。映像で見る限り•••かなり、疲れた様子です。今、通過しました。《トップ》とは、1分50秒に開きました。襷を渡した瞬間倒れました。控えの《ランナー》が、担いでいきました。大丈夫でしょうか?そして、4位の《ランナー》が入って来ました。2分20秒差で、【リレー】をしていきます。続々(ぞくぞく)と、《ランナー》が入って来ます。5位は、2分30秒。6位は、2分35秒です。」
木嶋は、
「もしかしたら、4位〜6位までの順位が入れ替わるかもね!」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「10秒と、5秒差ですからね!あとから走る《ランナー》から見たら、目標があるので、【リズム】を掴みやすいですよね!」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「そうだね!あとから走る《ランナー》が、有利になるね。前にいる《ランナー》も、追いかけられているのは、沿道の声援などでも分かるよ!」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「なるほど•••沿道の声援でも分かりますか!先ほど、気がついたのですが•••《給水ポイント》みたいなところは、あるのですか?」ふとした疑問を、木嶋にぶつけていた。
木嶋は、
「《給水ポイント》は、あります。日本陸上競技連盟主催の《マラソン大会》で、《海外招待ランナー》、《国内招待ランナー》は、自分専用の《スペシャルドリンク》を飲む人もいるよ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「《スペシャルドリンク》ですか?人それぞれ•••なんですね!」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「そうだね。自分も、今•••《スペシャルドリンク》を作ろうと思えば、作ることは可能ですよ。」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「じゃあ•••今、私に《スペシャルドリンク》を作って頂くことは出来ますか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「いいよ。《スペシャルドリンク》を作りましょう!少し、時間を下さい。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「私、自分の部屋に戻っているので、《スペシャルドリンク》が出来上がりましたら、声を掛けて下さいね!」木嶋に話し、部屋に戻って行った。
木嶋は、
「さてと•••どんな《スペシャルドリンク》を作ろうかな?」両腕を捲り、資材を探していた。
かれんさんは、部屋のドアから•••そっと、覗いていた。