第700話
かれんさんは、
「陸上経験者の木嶋さんにとっては、有意義な•••3日間になりますよね!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうだね。両親も、【駅伝】は、好きだからね!お姉ちゃんは•••あまり、興味がないみたい。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「どうして、何ですかね?」困惑した表情で木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「どうして•••と、言われても、答えようないね。自分が、【駅伝】ばかり観ていると、呆れ顔で、どこかに出かけてしまうよ!」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「私、木嶋さんのお姉さんに、一度、お会いしたいですね!」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「お姉ちゃんもそうだが•••かれんさんが、自分の家族に会うのは、まだまだ、先だよ。事実、はるかさんのことも、話していないよ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「そうですよね?私、少し•••先走りしていましたね。ごめんなさい!」木嶋に頭を下げたのである。
木嶋は、
「頭を下げることでもないよ。気にしないで•••いいよ。時間は、まだ•••あるのだからね。焦らず地道に行きましょう。」かれんさんを勇気付けていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、ありがとうございます。」木嶋に応えていた。
木嶋は、
「気を取り直して、【駅伝】を観ましょう。」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「はい。」素直に、言葉を返していた。
5位グループの《鍔迫り合い》が、激しさを増していた。
《ラストスパート》を仕掛けるも、後から、《ランナー》が追ってくる。
このような展開になってしまうと、《スタミナ勝負》になる。
かれんさんは、
「木嶋さん、【駅伝】って•••良いものですね?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「良いよ。仲間の汗が染み込んだ《襷》を、《繰り上げスタート》なく渡すことが!一番、重要だよ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「《繰り上げスタート》ですか•••?それは、ない方がいいですよね?」
「もちろんです。交通の関係で、やむを得ないこともあります。」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「そうですよね!【駅伝】や【マラソン】は、交通規制がありますよね。」
頷いていた。
木嶋は、
「かれんさん、5位グループの集団が、バラけてきたよ。」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「バラけて来ましたね。あとは、次の区間で変動がありますかね?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「あると、思います。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「みんな•••キツそうだ。残り100㍍。頑張れ〜。ファイト!」
《ランナー》を励ましながら•••
「残り100㍍。一番、苦しいですよね?木嶋さんも、最後のところは、キツかったですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「キツいね。《ランナー》がいても、脚が前に進まないよ」かれんさんに話したのである。