第697話
《レースが》、動き始めた。
《実況アナウンサー》が•••
「一つの集団になりました。3位が激しさが増し、《トップ》の2チームわ、追いかけて行きます。これからの《レース展開》が楽しみです。」
かれんさんは、
「木嶋さん、3位争いが、一つの集団になりましたよ。これで、前を走る《ランナー》を追うことは可能ですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「前に、《ランナー》がいることで、走っている選手に【勇気】と【希望】を与えるよ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、《トップ争い》をしている人たちと、3位集団の人たちとの《タイム差》は、どれくらいありますか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「《タイム差》は、40秒。350㍍から400㍍の距離。そうだね•••差が詰まることはあっても、逆転までは、どうかな?」首を捻っていた。
かれんさんは、
「木嶋さんは、そう感じますか?私は、逆転して欲しいです!」木嶋に告げた。
3位争いも面白いが、下位グループからの追い上げにも、木嶋は、注目していた。
出遅れた《有力チーム》などが、外国人選手を配置することが多い。
《トップ》争いをしている•••2チームも、外国人選手を配置していた。
《第2区》も、《第1区》の《ランナー》と同様に、距離が長い。
マラソンで言えば•••『ハーフ』の距離である。
木嶋自身は、《10マイル》まで走ったことはある。
各チームも、目まぐるしく順位が変動していた。
そんな中で、木嶋が注目していたチームが、徐々(じょじょ)に、順位を上げていた。
実力があるチームは、【ドンドン】と、前にいる選手を抜いていた。
所謂•••《ごぼう抜き》である。
《第2区》も、終盤になり、3位争いの集団に変化が出ていた。
これが、駆け引きなのだ。
集団の後方で、【スタミナ温存】して、勝負所と見て、《ラストスパート》に出たのだ。
木嶋は、
「《3位争い》は、ほぼ決まりだね。」一人で頷いていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、後方で待機していた選手が、前に出て来ました。こんな戦法も、あるのですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「これも、一つのチーム戦略。自分が、チームの監督なら、同じことを、選手に伝えるよ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「木嶋さん、大逆転ドラマがありますかね?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「もうすぐ、中継所。そこで、大逆転ドラマが起きる可能性があるかもね?」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「このままの展開よりも、最後まで•••もつれて欲しいですね!」
「最後の直線で、勝負になることもあるから、まだまだだよ。」木嶋は、かれんさんに話したのである。
かれんさんは、
「ここからが、勝負所ですか?楽しみです。」
木嶋に告げた。
木嶋は、
「これから、待つよ。」不気味(不気味に笑っていた。