第695話
木嶋は、
「1990年代末、自分は、陸上選手として走って来たが、仕事が忙しくなってしまい、その頃から、走らなくなってしまったね。それは、《スキー》でも、同じ状況になってしまった。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「今まで、何年も積み重ねていたことが•••ある日を境に、《パッタリ》と辞めてしまうことはありますよね!木嶋さんのときは、仕事が•••《キッカケ》になってしまったんですね!復活することは、出来ないのですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「自分の中では、復活したい気持ちはあります。ただ、大会に出るには、かなりの時間を掛けないと、難しいかな?それも、一年間と言う《スパン》で•••みっちりと練習しないとね。かれんさんを、自分の専属コーチになって頂きたいぐらいだね!」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「私は、木嶋さんと、一緒に過ごす時間が出来るなら、そうしたいですね。ただ、はるかさんに、専属コーチを打診して見るのもいいかも知れないですよ。」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「頭の中では、考えていたが、はるかさんの性格を考えると、行き着くところは、お金になってしまいそうで怖いんだよね。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「木嶋さん、最初に•••はるかさんに、話してみてはいかがですか?案外、引き受けて頂けるかも知れませんよ。」木嶋の背中を後押しした。
木嶋は、
「かれんさん、折角、《テンション》が上がっているのに、はるかさんの回答待ちになってしまうと、下がってしまうのではないか?と、心配になりますよ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「私なら、大丈夫ですよ。まずは、はるかさんに、回答を聞かないことには、始まらないですよ。」
木嶋は、かれんさんの言葉に頷いていた。
《第1区》の《ランナー》が、残り•••3㌔地点になっていた。
「これから、《サバイバル》が始まるよ。」木嶋は、かれんさんに問いかけた。
かれんさんは、
「いよいよ•••始まるのですね!何だか、私まで•••《ワクワク》してきました。木嶋さんの予想を教えて下さい。」目を輝かせながら、木嶋に話していた。
木嶋は、
「そうだね•••今、先頭で走っている《ランナー》と、2番手で走っている《ランナー》との【一騎打ち】になるね。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「後続の《ランナー》では、逆転が出来ませんか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「後続の《ランナー》との《タイム差》が、20秒。よほどのことがない限り•••逆転は、不可能じゃないかな?」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「20秒ですか•••?すぐに、追いつきそうな気配を感じます。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「20秒を距離に直すと、直接距離で、200㍍〜300㍍。選手も疲れが出ている。先ほど話したような展開になるよ。うん。」自分を鼓舞したのであった。