第687話
木嶋の前の列が動き始めた。
「かれんさん、動いたよ。次ですよ。」木嶋は、かれんさんに優しく声をかけた。
かれんさんは、
「やっと、ここまで来たのですね!私、何をお願いしようかな?」一人で呟いていた。
木嶋は、
「自分は、何をお願いするか?もう、決めているよ!」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「木嶋さん、何をお願いするのか•••教えて下さい!」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「それは•••教えられません!《ヒ•ミ•ツ》です。」かれんさんに、意地悪した。
かれんさんは、
「木嶋さん、意地悪ですよ。」苦笑いをしていた。
木嶋の列になり、二人は、お金を賽銭箱に、投げ入れた。
木嶋は、両手を合わせ、目を瞑り•••心の中で決めていた•••お願い事をしていた。
かれんさんも、両手を合わせ、お願い事していた。
木嶋は、かれんさんの右手を握り、境内を出た。
「木嶋さんの左手•••暖かいです。」かれんさんは、木嶋に話した。
木嶋は、
「かれんさんに、《燃えて》いるから•••暖かいんですよ。」かれんさんに、笑いながら答えていた。
お寺を出た二人は、家に戻る道を歩いていた。
かれんさんは、
「木嶋さんの肩に、もたれて歩けるのが、幸せです。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「自分もですよ。人生の中で、今が•••《最高な瞬間》ではないかな?」
「木嶋さん、そんなことを言って•••私と一緒なら、ずっと続きますよ。」かれんさんは、木嶋に答えていた。
木嶋は、
「はるかさんと、同じことをしてみたいな!」かれんさんに、女性の気持ちを尋ねていた。
かれんさんは、
「誰でも、大切な日は、好きな人と過ごしたいと思います。先ほど、木嶋さんが•••お願い事をしていたとき、聞こえていましたよ。私は、役不足ですか?」木嶋に、猛烈に、《アピール》していた。
木嶋は、その姿に、たじろいでしまうほどであった。
木嶋は、
「かれんさんの迫力に圧倒されました。」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「私は、怒っていたのではないですよ。私だって•••いつまでも、2番ではなくて、木嶋さんの《特別なオンリー1》になりたいです。」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「そうだよね!かれんさんだって、いつまでも、2番より•••《特別なオンリー1》になりたいよね!うん。考えるよ!」かれんさんに答えていた。
かれんさんの家に戻ってきた。
鍵を開け、部屋の中に入った。
木嶋は、かれんさんの右手を引き上げて、部屋に入れた。
かれんさんは、
「木嶋さん、歩き疲れていませんか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「大丈夫だよ。かれんさんは•••?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「私は、大丈夫です。温かいコーヒーでも、飲みますか?」木嶋に告げた。
木嶋は、
「温かいコーヒーでも、飲みましょう!自分も、手伝います。」自ら•••志願した。
かれんさんは、
「《ソファー》に座っていていいですよ。」木嶋に言葉を返したのであった。