第673話
父親は、
「温かい《たまごスープ》を飲んだら、身体が火照ってきたよ!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうだね!《たまごスープ》を飲んだら、温かくなってきたね。お母さんたちも、飲み終えたみたいだよ!」父親に告げた。
父親は、
「そうか…お母さん、そろそろ…家に帰ろうかね?」母親に聞いていた。
母親は、
「お父さん、そろそろ帰ろうかね!《レンタル車椅子》も、返却しないといけないね。あとは、お父さんの《ペース》で歩けばいいよ。」父親に答えていた。
お姉ちゃんは、
「会計は、私が…先に済ませて…《車椅子》にお父さんを乗せ、一足先に出ます。先ほど…《レンタル》した《インフォメーション》の前で、待っているから、お母さんを頼んだよ!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「了解しました。お姉ちゃん、お父さんをよろしくね!」お姉ちゃんは、父親を乗せ、会計に向かった。
お姉ちゃんが出たのを確認して…木嶋と、母親は…席を立ち出口に向かった。
木嶋は、
「お母さん、お姉ちゃん…随分、お父さんに優しいよね?」母親に尋ねていた。
母親は、
「そうだね!家では、良く喧嘩しているけど、外に出掛けた場所で、いつものようにしていたら恥ずかしいよ!たまには、いいんじゃないの?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「お母さんの言っている通りかも知れないね!」母親の答えが、正論である。
母親は、体形的に、肥満体型なので、両膝に…負担がかかっている。
内科の主治医は、父親と一緒なので、診察に行く度に…体重を落とすように言われているが、なかなか落とすことが難しい。
木嶋は、
「お母さん、両膝は…大丈夫なの?」母親のことを気にしていた。
母親は、
「大丈夫だよ。整形外科も、年末年始の休みに入ったからね。ケガをしないようにしないとね。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうだよ。骨折をしないようにしないと…」母親に念押しした。
お姉ちゃんは、《車椅子》を押しながら、《インフォメーション》前に到着した。
「お父さん、《インフォメーション》だよ。《車椅子》から降りて…」父親に告げた。
父親は、ゆっくりと…《車椅子》から立ち上がった。
目の前にある《ソファー》に座った。
お姉ちゃんは、返却手続きを終え、父親の隣りに座り、携帯を取り出し、木嶋に電話を掛けた。
「プッ、プッ、プルー」呼び出し音が鳴っている…
「どうしたのだろう?電話に出ないよ!さ心配そうな表情を浮かべていた。
父親は、
「電話に出ないのか?」お姉ちゃんに尋ねていた。
お姉ちゃんは、頷いていた。
父親は、
「何か?あれば、電話をしてくるよ。ここで待っていればいいよ!」お姉ちゃんを諭していた。
お姉ちゃんは、
「お父さんの言う通りかもね!」父親に答えていた。
木嶋は、母親と…エレベーターに乗っていた。
携帯を取り出し…画面を覗いた。
「誰からだろう?」
「お姉ちゃんからだ!」木嶋は驚いたのであった。