第644話
はるかは、
「私は…恵まれていますね!木嶋さんは、なぜ…自分で、選ぶと言わないのですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「自分は、商品を見て選ぶ《センス》がないからね。いいなと思って…1つ、それを渡してしまうと、同じ物に偏ってしまう。それを、避ける意味で…使う人が選択すればいいかなと思いました。」はるかに答えていた。
はるかは、
「それは、言えますね。かれんさんに、【G-shock】を贈ったなんて、木嶋さんらしいです。」木嶋を誉めていた。
木嶋は、
「はるかさんの、《誕生日プレゼント》には、金額の設定をしていますが、それは…自分が、出せるギリギリの範囲です。逆に設定して申し訳ないね。」はるかに頭を下げていた。
はるかは、
「そんなことは、ないですよ。木嶋さんの《お給料》や、《ボーナス》の中で…充分ですよ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「自分が、《給料》が高ければ…はるかさんの好きな物を、たくさん買えるのに…ね!」思わず本音が出てしまった。
はるかは、
「木嶋さん、来月の誕生日は…誰と、一緒に過ごすのですか?」木嶋に、意地悪な質問をしていた。
木嶋は、
「今のところは、何も考えていないですよ!」はるかに伝えた。
はるかは、
「来月の誕生日は、私が…お祝いをしてもいいですか?」
「もちろん、はるかさんに…お祝いをして頂きたいなと思っていたんだ。《誕生日》当日に、拘らなくてもいいよ。」はるかに話したのだ。
はるかは、
「なるべく、《誕生日》当日で、お祝いが出来るように、予定を確認します。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「もし、最初から、予定が入っていたら、変えなくてもいいよ。」はるかに、自分の予定を、優先するように…答えたのである。 「そうですね。それは、私が…考えますね。木嶋さんの都合が悪い日にちは、ありますか?」はるかが、木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「チョット待ってね。」リュックから、黄色の手帳を取り出した。
パラパラ…ページを捲っていた。
「年明けの週末以外は、大丈夫です。」はるかに伝えた。
はるかは、
「年明けの週末は、まだ…休みで、どこも、お店は営業していませんよね。月末近くの金曜日でいいですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「そこで、いいかな…明日、富高さんと相談します。」はるかに告げた。
はるかは、
「私は、月末以外は、予定があります。今は、それでご理解下さい。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「判りました。麻美さんにも、月末で、話してもいいかな?」はるかに同意を求めた。
はるかは、
「麻美さんに、まだ…話さなくてもいいつですよ。驚かせたいですからね!」木嶋に答えていた。
木嶋は、ただ…頷くことしか出来なかった。
携帯が…
「ピローン、ピローン、ピローン」鳴り出していた。
この着信音は、かれんさんからであった。
木嶋は、
「電話に出てもいいかな?」はるかに尋ねていた。
はるかは、
「大事な話しだと困るので、今…電話に出た方がいいですよ。」