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第64話

小室さんは、

「どうも、初めまして。小室と言います。」はるかに挨拶あいさつをしたのだ。

はるかは、

「小室さん、今日、こちらに来る時に、木嶋さんから私のことを聞いてきたのですか?」小室さんに尋ねたのだ。

小室さんは、

「えぇ〜、はるかさんのことを、木嶋から電車の中で聞きながら来ましたよ。」はるかに伝えた。

はるかは、

「木嶋さんは、何て話していたのですか?」

小室さんは、煙草たばこに、火をけようとライターを手にした時、はるかが、小室さんの煙草に火を点けた。

小室さんは、

「ありがとう。木嶋は、メチャクチャ可愛いと話していましたよ。」はるかに話したのだ。

はるかは、

「木嶋さん、そんなことを言われたのですか!」はるかの左横にいた木嶋に聞いていた。

木嶋は、

「自分が感じた第一印象を話したのです!何か問題でもありますか?」はるかに聞いていた。

はるかは、

「問題なんかありませんよ!そんなことを、言われたら照れるじゃないですか?」木嶋の右腕を軽く叩いたのだ。

小室さんの右横に、若い女性が座った。名前は、「さやか」と言うらしい。富高さんの右横には、「くるみ」と言う女性が座った。

はるかは、

「初めて会いますが、結構、長く働かれているのですか?」同じテーブルに座った女性たちに声をかけていた。

さやかも、くるみも、最近、クラブ『H』に入ったばかりみたいである。

そんな、はるかの接客スタイルを間近に見ていると、長く、クラブ『H』にいる雰囲気を醸し出していた。

木嶋は、

「はるかさん、来年春、卒業だよね。まだ、続けるつもりなの?」はるかに聞いていた。

木嶋自身は、はるかが、学校を卒業してからクラブ『H』を継続する、しないの意思を一度、確認したかったのだ。

常日頃から

「いつまでも、この世界に居て欲しくない。就職するのなら、その道で歩いて行くのがベストな選択。」そう願いつつ、会うたびに、はるかに話していた。

はるかは、木嶋の話しを流す悪いクセが、時々出るのだ。

はるかは、

「私は、来年の春でクラブ『H』を辞めますよ。」木嶋は、その言葉を、はるか自身の口から聞いたとき、

「ホッ…と」安堵の表情を浮かべていた。

その時、木嶋の脳裏をかすめたのは、はるかと別れる日が近いのかなと思ったのだ。

木嶋と、はるかが、友達としての付き合いがあるとは言え、クラブ『H』で会話するときに注意をしなければならないのである。

何故なら、クラブ『H』に勤務している女性が、プライベートで会うのは禁止みたいである。見つかったら【クビ】らしい。

木嶋は、はるかと会う時は、いつも冷や汗をかいているのだった。

クラブ『H』に来る時は、はるかが、居る日でないと、木嶋も来ないのだ。

はるかが、居ない日に来ても、何処か抜け殻のようになってしまう。

富高さんが来れなくて、木嶋一人で、クラブ『H』に飲みに来ていても、いつも、はるかが、木嶋の横に座っているのだ。それが日常の光景であった。

木嶋が、他の女性に、目を奪われていると、はるかは、スネたり、我が儘を言ったりして木嶋を困らせるのであった。

はるかが知っている、麻美さんなら、寛大な気持ちになってくれるのだ。

木嶋は、麻美さんの店に富高さんと飲みに出かけた時は、必ず、はるかに、報告しているのだ。

はるかは、

「私より可愛い女性はいたの?」口癖くちぐせのように聞くのだった。

木嶋は、

「はるかさんより可愛い人はいません!」はるかに正直、答えていたのだ。

はるかと、一緒にいる時間が長いので、他の人を見ても友達になりたいと思わなかったのだ。


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