第634話
大森さんは、
「良く、こんな写真を撮れたね!まさか…合成写真ではないよね?それにしても、何処かで…木嶋君と会ったかな?覚えていないよ!」木嶋に告げた。
木嶋は、
「写真が、合成写真じゃないのか?と疑っているの?失礼なことを言いますね!」苦笑いをしながら…
「さて、問題です。これは、何処どこ)で撮ったのでしょう?大森さん…お答え下さい。」クイズ形式で、大森さんに答えを求めていた。
大森さんは、両腕を胸の前に組み…頭を悩ませていた。
大森さんは、
「何処だろう?全く…見当がつかないぞ。頭を捻っているが、答えが出ないよ。《ギブアップ》だね!」木嶋に正解を求めていた。
木嶋は、
「場所は、江ノ島だよ。自分は、遠くから…大森さんの姿を発見したよ。《ニアミス》しないように、途中で、コースを変えて…大森さんが、通り過ぎる直前に撮ったんだ。」大森さんに話していた。
大森さんは、
「だからかな?自分が、木嶋君と会った記憶がないのは…会えば、存在が判るはずだよね?」妙に納得をしていた。
木嶋は、
「大森さんも、一人の女性にした方がいいのではないですか?」大森さんに問いかけたのだ。
実際…木嶋が、大森さんに見せた写真は、会社の先輩が偶然撮ったものであった。
木嶋自身は、その日は…地元にいたため、写真を撮ることは、不可能であった。
それを信じている…大森さんも、今は、罪悪感で、【いっぱい】である。
大森さんは、
「うん。一人の女性にしたいだけどね!なかなか…上手くいかなくてね。木嶋君は、これから…どうするの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「どうするかは、まだ…計りかねているよ。二人とも、《良い面》と《悪い面》があるからね。正直、迷いがあっても不思議じゃない。一人に決めた場合の《リスク》は、大きい。失うのも、同等ではないかな?そう感じるよ。」大森さんに話していた。
大森さんも、
「自分も、木嶋君と同じ意見なんだ。」木嶋に伝えたのであった。
木嶋は、
「自分は、大森さんの背中を押すことは出来ても、決断するのは、貴方次第だよ。」大森さんに答えていた。
大森さんは、
「早急に、決断をした方がいいのかな?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「どちらでも…決断するなら早い方が、お互いのためには…いいと思うよ。」大森さんに告げたのである。
大森さんも、
「木嶋君が、そう話すなら…近いうちに、どうするかを決めるよ!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「自分も、これから考えるよ。決められないかも知れないよ!」今の心境を、大森さんに伝えたのである。
大森さんは、頷いていた。
木嶋は、
「大森さん、もうすぐ…チャイムが鳴るよ。」大森さんに、時間の確認をするように促したのであった。
大森さんは、
「あっ…そうだね。職場に戻るよ!」晴れやかな顔で、木嶋の元から離れて行くのであった。