第632話
最も…木嶋は、《コンビニ中毒》なのは、確実である。
「もう…寝るよ!」木嶋は、母親と父親に声をかけ、布団の中で眠りに着いた。
翌日、いつもの時間に、目が覚めた。
木嶋は、環境が変わると寝つきが悪い。
自宅なので、ぐっすり眠ることができたみたいである。
朝食を食べ、身支度を終えた木嶋は、家を出て…会社に向かった。
朝は、いつもと同じ時間の京浜東北線の先頭車両に乗り、座席に座る。
人は、一度…座ると、その場所が指定席になる。
そこが座れないと、なぜか?気になってしまう。
電車に揺られながら、《スポニチ》を読んでいた。
朝、家で読んでいる時間が限られているので、駅に向かう途中の《コンビニ》で、《スポニチ》を購入している。
家でとっている《日刊スポーツ》は、父親が読んでいるのだ。
木嶋は、家に帰ってから…読むようにしている。
電車が横浜駅に到着。
京浜東北線から相鉄線に乗り換えである。
木嶋が、朝から東海道線を利用するときは、相鉄線が、《トラブル》がない限り…乗らないのである。
相鉄線も、いつもと同じ車両に乗るのだ。
相鉄線では、普段から寝不足解消を目的なので、寝ることにしている。
電車の中で寝るのではなく、目を瞑ってと言った方が正解である。
会社の最寄り駅に着いた。
「あと、3日…会社に来れば【年末年始休暇】だ。」自分自身に問いかけていた。
送迎バスに乗り、会社に向かう。
はるかと会った翌日よりも、《テンション》が上がっていた。
【なぜだろう?】
ふと…考えてみた。
「かれんさんと会ったからかな?」木嶋は、そう思っていた。
実際…昨日までは、かれんさんと一緒に過ごしていたのは、紛れもない事実である。
会社に到着。
ロッカーで、着替えを終えて職場に向かう。
足取りが、軽い。
それを見ていた大森さんが、
「木嶋君、何か?良いことがあったの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「何もないよ。」努めて平静を装うっていた。
大森さんは、
「本当かな?」木嶋の行動を疑問に思っていた。
木嶋は、
「本当だよ!」大森さんに言い返すも、言葉に説得力がない。
大森さんは、
「昼休みに…突っ込んでみようかな?」木嶋を牽制していた。
木嶋は、
「どうぞ…ご自由に。自分も、《根掘り葉掘り》突っ込んじゃうよ!」大森さんに言葉を返していた。
大森さんも、
「いいよ!」木嶋に答えていた。
木嶋と、大森さんは、それぞれの職場に歩き出していた。
昼休みになり、木嶋は、携帯を取り出した。
すると…メールの着信を知らせるサインが出ていた。
「誰だろう?」木嶋は、携帯のメール受信ボックスから、最新のメールをクリックした。
「はるか…からだ。なんだろう?」
疑問を抱きながら、メールを読み出していた。
「木嶋さん、今日の待ち合わせですが…仕事が終わる時間が判ったら、教えて下さい。それから決めたいと思います。」
木嶋は、
「そうだよな!自分の仕事が終わる時間が判らないと決められないよな!」頷きながら、首を縦に振っていた。