第618話
木嶋は、
「明日…はるかさんと会うよ!」かれんさんに、決心を伝えた。
かれんさんは、
「木嶋さんにとっては、はるかさんは…特別な人なはずです。会うのは、善の方法ですよ。」木嶋を激励していた。
木嶋は、
「ありがとうございます。かれんさん、『カラオケ』をする場所にたどり着かないのかな?」
結構な距離を歩いているような気がしていたので、かれんさんに問いかけたのである。
かれんさんは、
「木嶋さん、もうすぐ着きますよ!あっ…見えてきました。」
先ほどの《ゲームセンター》の場所から、歩いて10分くらいのところにあった。
「ここか!何か…見たことのあるような《カラオケボックス》だよ。」木嶋は、かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「木嶋さんが見たことのある《カラオケボックス》かも知れませんね!」意味深長な発言を、木嶋にしていた。
木嶋は、かれんさんが…なぜ?意味深長な発言をしているのか?真意が分からなかった。
かれんさんは、
「木嶋さん、まだ…分かりませんか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、熟慮しながらも…
「ダメだ…分からない。答えは、何だろう?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「答えは、木嶋さんが以前…横浜駅周辺で、一時期…良く行かれていた《カラオケショップ》はありましたよね?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「そうだね!行きつけの《カラオケボックス》になりつつあったが、陸上仲間と別れてから…行かなくなったよ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「その《カラオケボックス》ですよ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「やっぱりね!外観が、見慣れた感じがしたからね!かれんさんから言われて、《まさか》と思ったよ。」かれんさんに答えたのである。
陸上仲間と交流があったのは…20世紀の話しである。
「考えて見れば…10年《一昔》と言うが…あれから、時間が経っているから、横浜駅周辺のみならず…かれんさんの最寄り駅も、変わっていても不思議じゃないな。」思わず納得してしまったのである。
かれんさんは、
「木嶋さん、感傷に浸っていては…ダメですよ。早くしないと、時間ばかり経ってしまいます。」木嶋に告げた。
木嶋は…
「そうだったね!」ふと、我に返ったのである。
続けて…
「かれんさん、《カラオケボックス》に入ろうよ!」かれんさんに同意を求めた。
かれんさんは、
「入りましょう!」木嶋に促したのである。
《カラオケボックス》に入った。
「いらっしゃいませ…」男性店員さんが、木嶋とかれんさんに…大きな声で話していた。
男性店員さんは、
「時間は、どれくらいにしますか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「かれんさん、どれくらいにしますか?」かれんさんに問いかけていた。
かれんさんは、
「木嶋さんに、お任せします。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「90分でお願いいたします。」男性店員さんに告げた。
男性店員さんは、
「90分ですね!畏まりました。」手慣れた手つきで、受付をしたのである。