第607話
かれんさんは、
「誰なんだろう?」
興味津々(きょうみしんしん)で、レンタルショップの袋から、CDを取り出した。
「ヤッター。私が頼んだ…《松任谷由実》だ。それと…誰かな?《宇多田ヒカル》、《大黒摩季》の3枚…レンタルしてくれたんですね!ありがとうございます。」木嶋に頭を下げていた。
木嶋は、
「どの《アーティスト》にしようか?迷ったんだ。自分が、名前の知らない《アーティスト》よりは、知っている《アーティスト》が良いと考えて、そうしたんだ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「私は、《宇多田ヒカル》、《大黒摩季》のCDを、機会があれば一度…聴いてみたいと思っていました。今…聴いてもいいですかね?」 木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「いいよ。一緒に聴こうよ!」快く…賛成をしたのである。
かれんさんは、【CDウーマン】を持ってきた。
木嶋は、
「随分…懐かしいのを使っているね!」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「そんなに、懐かしいですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「自分が、高校生ぐらいの時かな?ブームになったのは…それから、廃れてしまい、いつの間にか…無くなってしまったんだ。」 かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「そうだったんですか?今…また、流行っているんですかね?」笑顔を浮かべて、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「どうなんだろう?誰から貰ったの?それとも…かれんさんが、買ったの?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「これは、両親から貰ったんです。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「両親から貰ったんだ…。てっきり、彼氏や、お客さんから頂いたのかと思ったんだ。」
「私は、お客さんに…物を《ねだったり》したことはありません。木嶋さんにも言いましたが、彼氏は…今まで、いませんよ。」かれんさんは、木嶋に答えていた。
木嶋は、
「そうだったね!つまらないことを聞いて…ごめんなさい。」かれんさんに頭を下げていた。
かれんさんは、
「解って頂ければいいです。イヤホンは、片方ずつで、いいですよね?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「もちろん。誰のCDから聴くの?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「そうですね!《松任谷由実》のCDから聴きますか?」木嶋に同意を求めていた。
木嶋は、かれんさんから受け取り、《松任谷由実》のCDを【CDウォークマン】にセットした。
以前は、陸上仲間や会社の先輩たちと飲みに行ったあとは、《カラオケ》に行くのが定番だった。
その中で、《松任谷由実》の曲が好きな先輩がいて…何度も同じ曲を聴くたびに、いつの間にか…木嶋が、その曲を覚えて歌うようになったのである。
木嶋は、初めて…《松任谷由実》の曲を聴いたときに…
【会社の先輩が、聴くのも理解が出来た。】と感じたのである。
かれんさんが、
「いい曲ですよね!」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「そうだよね。初めて…《松任谷由実」を聴いたよ。」率直な感想を、かれんさんに述べていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、今まで…聴いたことはなかったのですか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「カラオケで、会社の先輩が歌っていたのは聴いたことはあるが、今回、アルバムを聴いて衝撃を受けました。」かれんさんに答えたのであった。