第595話
木嶋は、慌てて…かれんさんに電話をした。
「プルッ、プルー、プルー」呼び出し音が鳴り響いている。
かれんさんが、電話に出た。
「もしもし…かれんです。」
「木嶋です。先ほどは、電話に出れなくてゴメンね!」木嶋は、かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、電話に出ないので心配しましたよ。今…どちらにいますか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「地下の食品フロアのイスに座っていますよ!」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「そうですか!私は、4Fフロアにいるのですが、木嶋さんに見て頂きたい物があるのですが…来てくれますか?」木嶋に同意を求めていた。
木嶋は、
「どうしようかな?自分が行っても…洋服のことは、《さっぱり》分からないよ!それでもいいのかな?」かれんさんに尋ねていた。
かれんさんは、
「それでもいいですよ。」
「了解しました。これから、4Fフロアに向かいます。着いたら…連絡をしますね!」木嶋は、かれんさんに伝え、電話を切ったのである。
木嶋は、
「洋服のことなど…分からないのに、なぜ?呼んだのだろう。」不思議な感覚になっていた。
イスから立ち上がり、目の前にある…エスカレーターで、4Fフロアに向かって行く。
急いでいるときは、エスカレーターの動きが遅く感じる。
普段は、時間に余裕があるので、慌てることはない。
なぜか?…関東地方の人は、右側を開けるのである。
中には、右側を開けずに…両方に立っている人もいる。
4Fフロアに到着。
木嶋は、すかさず…かれんさんに電話をした。
「プルッ、プルッ、プルー」呼び出している。
なかなか電話に出ない。
木嶋は、
「一回…電話を切って、かれんさんからの連絡を待とう。」電話を切ったのである。
何回も、電話を掛ける人がいるが…いたずらに、電話をすればいいとは限らない。
1つ間違えてしまうと…【ストーカー】なる。
木嶋は、
「少し…このフロアを、探して見よう。」歩き始めた。
携帯が、
「プルッ、プルー、プルー」鳴り出していた。
木嶋が、電話に出た。
「もしもし、木嶋です。」
「かれんです。今、洋服の試着していて、電話に出れなくてスイマセンでした。木嶋さん、4Fフロアに着いていますか?」かれんさんが、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「4Fフロアを歩き始めたところです。どこの《ショップ》に行けばいいのかな?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「今、上がってきたエスカレーターを、背中にして、そこを、右に回って下さい。そこから、2軒目の《ショップ》にいます。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「分かりました。」かれんさんに話し、電話を切ったのである。
「先ほどのエスカレーターまで、戻らないといけないのか…」ボヤきつつ…
「エスカレーターを背中にして、右に回って…2つめの《ショップ》か…。かれんさんの行きつけのところだったりして…」言われた場所に到着したのである。
木嶋は、携帯を取りだし…かれんさんに掛けようとしていた。
すると…かれんさんは、木嶋の右腕を引っ張り…《ショップ》に連れて行ったのである。
かれんさんは、
「こちらが、私の彼氏です。」女性店員さんに、紹介した。
女性店員さんは、
「私が、思っていた通りね!」かれんさんに答えていた。
木嶋は、まだ、置かれている状況が、把握出来ていなかった。