第592話
かれんさんは、
「了解です。」右手を額に当て、敬礼の仕草で答えていた。
雪がまだ…降り続いている。
木嶋は、
「雪は、まだ…止みそうにないな!この降り方だと…短時間で、更に積もる!交通機関に影響が出るのは確実だ。」珍しく…ため息が漏れていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、何か?不満でも…あるのですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「空模様を眺めていたんだ。この雪は、止みそうにないな!ってね。このままだと、電車が《ヤバイ》かも…。」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「雪は、仕方ないですよ。《whiteX'mas》を過ごせるのですから、感謝しないといけませんね。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうだね。都会で、《whiteX'mas》なることは、ないからね。前向きな気持ちになろう。かれんさんの行きたい《ショップ》は、見つかったのかな?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「行きたい《ショップ》は、何ヵ所か…ありました。木嶋さんも、一緒に行きますか?」
「どうしようかな?一緒に行きたい気持ちは、ありますが…自分がいたら、かれんさんが、ゆっくり見ることが出来ないので…一人でいいかな?」木嶋は、かれんさんに話したのだ。
かれんさんは、
「それでもいいですよ。私が、《ショップ》に行っている間…木嶋さんは、どうしますか?」どんな行動するのか?木嶋に、興味津々(きょうみしんしん)に問いかけていた。
木嶋は、
「今日の晩ごはんの食材を見てこようと思っています。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、木嶋の意外な答えに驚いていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、何か?料理をしようとしているのですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「自分は、不器用なので、料理するよりも、美味しい料理を食べたいな!今日は、かれんさんに、迷惑を掛けてばかりだからね!」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「そんなことを、気にしなくていいですよ。私は、木嶋さんと一緒にいたいのです。」木嶋に伝えた。
木嶋は、かれんさんの猛烈な思いに、いずれは…応えないといけないと感じていた。
そのためには、はるかとの関係を、終りにしないといけないと…判っていても、それが出来ないのでいた。
しかし、はるかとの関係を終りにした場合…麻美の《アドバイス》に負けたことを認めてしまうのである。
《かれんさんの一途な気持ちにどうしたらいいのだろう?》
【答えが見つからない。 】
かれんさんは、
「木嶋さん、一時間後に、この場所に来て下さい。か木嶋に伝えた。
木嶋は、
「OK。一時間後だね。何か?あったら電話してね!」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「は~い。」木嶋に答えて、【エスカレーター】で、高島屋の上のフロアに向かって行った。
木島は、食品フロアを見渡した。
「やっぱり、《年末年始バージョン》になってしまっているな。」ボヤいていた。