第590話
かれんさんは、
「木嶋さんが、着る洋服も用意してますよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「まさか…」半信半疑の気持ちであった。
かれんさんは、
「今…用意をしますからね!待っていて下さい。」木嶋に話し、部屋に戻ったのだ。
時間にして…5分が経過した。
「木嶋さん、お待たせしました。」かれんさんが、洋服を持って部屋から出てきた。
木嶋は、
「これを着るの?」かれんさんに問いかけていた。
かれんさんは、
「そうです。」木嶋に答えていた。
木嶋が渡されたのは…スーツであった。
「普段からスーツを着る機会がないから、似合うか?分からないよ!」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「木嶋さんに言いましたが、私は、一緒に生活することを、常に、イメージしています。その中で、このスーツなら…《お似合い》だと思いました。そんな高価な物じゃないので、驚かないで下さい。!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「高価な物じゃないと言っても、スーツは…それなりの値段がしたのでは…?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「紳士服のお店で買いました。私も、就職活動するので、一緒に購入しました。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「良く…自分の脚の長さが判ったね。感心しているよ。」かれんさんに話したのである。
かれんさんは、
「木嶋さんが知らないところで、脚の長さを測っていました。」
木嶋は、
「どこで、測っていたのだろう?今回、かなりの負担をさせてしまい申し訳ありません。」かれんさんに頭を下げたのである。
かれんさんは、
「木嶋さんに、ずっと…一緒にいてもらいたいと思っています。」木嶋にアピールを忘れなかった。
木嶋は、かれんさんの猛烈な《プッシュ》に驚きを隠せずにいた。
「それでは、着替えをさせて頂きます。」かれんさんの部屋に入ったのである。
スーツの中には、《ワイシャツ》、《ネクタイ》が隠されていた。
木嶋は、【2度ビックリ】したのである。
「それにしても、なぜ?ここまで、張り切っていたのだろう?解らないことばかりだ!」
木嶋は、着替えを終えた。
かれんさんは、
「木嶋さん、お似合いですよ。」木嶋に伝えた。
スーツの色は、紺である。
木嶋は、
「マジで…」にこやかな表情で話していた。
かれんさんは、
「木嶋さん、出掛けましょう。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「OK。出掛けましょう。」
かれんさんの家から出たのである。
かれんさんは、戸締まりを確認して、鍵を閉めた。
二人で、相合い傘をして、三ツ沢上町駅に向かった。
さすがに、雪が降っているせいか…人通りが少ない。
三ツ沢上町駅に到着。
昨日と同じ金額を、二人分…自動券売機に投入した。
自動券売機から、キップを取りだし…1枚を、かれんさんに渡した。
かれんさんは、
「木嶋さん、ありがとうございます。」木嶋に声を掛けた。
木嶋は、
「さあ~横浜駅に向かうよ!」かれんさんの右手を握り締め、改札を通り抜けた。
階段を下り…ホームに到着。
かれんさんは、
「木嶋さんの手は、温かいですね!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「かれんさんと一緒にいるからだよ。」かれんさんに答えたのであった。