第583話
かれんさんは、
「私の目標は、はるかさんよりも…素敵な木嶋さんの恋人になることです。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「かれんさんなら、はるかさんを超えられると思います。頑張ってね!」かれんさんに話したのだ。
正直なところ…。
はるかと、かれんさん、富士松さん…そのうちの誰か?を、選ばなくていけないときが来るのだろうか?
《期待》と《不安》が交錯している。
そう考えてしまうと…
《針のむしろ》である。
かれんさんが、
「木嶋さん、木嶋さん…」盛んに呼び掛けていた。
木嶋は、
「ハッ…と!」我に返った。
かれんさんは、
「木嶋さん…何か?考え事でもしていたのですか?私、何度も呼び掛けたのですよ!」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「いや…色んなことを考えていたら、チョット、疲れが出たんだと思うよ!」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「何を考えていたのですか?もし、良かったら…私のベットで横になってもいいですよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「さすがに、かれんさんのベットで、横になるわけには行きません。わがままかも知れないが、膝枕がいいな!今まで、女性に…甘えたことはないからね!」かれんさんに話したのであった。
かれんさんは、驚いた様子で…
「はるかさん、甘えさせてくれないのですか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「うん、ただの一度もないよ。」平然とした口調で話していた。
かれんさんは、
「木嶋さん、その状況では、交際しているとは思えないですね!」単刀直入に、木嶋に話していた。
木嶋は、
「そう思われても、仕方ないよね!」かれんさんに伝えたのであった。
かれんさんは、両膝の上に、座布団を置いた。
「木嶋さん、こちらに来て下さい。」優しく声を掛けたのである。
木嶋は、戸惑いながらも…
「かれんさん、甘えてもいいかな?」かれんさんに同意を求めていた。
かれんさんは、
「いいですよ!」木嶋に言葉を返していた。
木嶋は、かれんさんの両膝の上に…頭を置いたのである。
その瞬間…【寝むり】についた。
かれんさんは、木嶋の右腕に、リズム良く…叩いていた。
まるで…子どもを《アヤス》ように…。
普段の木嶋なら、強気になるが、今日に限って言えば…朝から、かれんさんの《X'masプレゼント》を買うのに走り回っていたので、緊張感から解放されたのである。
人は、緊張感から解放されると、【お疲れモード】に切り替わってしまう。
今の木嶋は、まさしく、その状況なのだ。
家で昼寝をするときもある。
よほどの疲れがない限り…
寝ている時間は、最大で…一時間ぐらいである。
気がつかないと…夜まで寝てしまうこともあるのだ。
今日は、まだ、《X'masイヴ》。
《X'mas》が、翌日に控えている。
これから先は、どうなるか?分からないのであった。