表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
557/968

第557話

木嶋は、

「あと、10とうかで、《X'masイヴ》か…月日つきひが経つのは早いな!」

12月のなかばを過ぎていた。

街中まちなかは、完全な【X'mas】ムードだ。」ポツリと呟いていた。

朝の情報番組じょうほうばんぐみで、関東地方かんとうちほうは、【ホワイトX'mas】になる確率は、低いみたいである。

元々(もともと)…12月に雪が降る可能性はないにひとしい。

木嶋が、20代の頃…

陸上仲間とスキーに出かけていたことが多く、あまり…一人でいることを気にしていなかった。

それだけ、仲間意識なかまいしきかったのかも知れない。

21世紀になり、はるかと出会ってからは、比重ひじゅうが高くなるにつれ…陸上仲間との時間が疎遠そえんになってしまったのは、木嶋自身に責任せきにんがあるのだ。

「何とか…《ホワイトX'mas》にならないのかな?もはや…神頼かみだのみしかない!」木嶋は、家の近所きんじょにある神社じんじゃに行こうとしていた。

木嶋が、神社に出向くのも珍しい。

29歳まで限定げんていの大会に、エントリーをしていた。

それは、神奈川県の代表であるが、一流選手いちりゅうせんしゅが参加をする大会ではない。

その気楽きらくさから…仲間と会うことが楽しみになっていた。

木嶋が…小学生の高学年こうがくねんから、継続けいぞくをして陸上をしていたので、たまたま…出る機会きかいめぐまれたのである。

その中で…

【この人はいいな!】と思った人は数知かずしれずいた。

家近くの神社に到着した。

【賽銭】を取り出した。

【ホワイトX'masなるようにして下さい。】願掛がんかけをした。

それから…1週間が経過した。

何となく…朝の情報番組の天気コーナーを見た。

すると…天気予報では、《X'masイヴ》に雪が降ると話しているではないか!

木嶋は、内心ないしん

【ヤッター】と叫んでいた。

その反面はんめん、電車、バスなどの公共機関こうきょうきかんに遅れが出てくることを懸念けねんしていた。

【我々(われわれ)、都会人とかいじんは、雪対策ゆきたいさくには、素人しろうとなのだ。ケガに注意をしないと…。】木嶋は、心に言い聞かせていた。

《X'masイヴ》まで、あと…3日。

【かれんさんが、楽しみにしている。その期待を裏切うらぎらないようにしないと!】

そして、約束の日。

朝起きてま窓の外を見た。

あたり一面いちめん銀世界ぎんせかいが広がっている。

【本当に、天気予報が当たったよ。これが、仕事だったら、大変な思いで出勤しないと行けなかった。そう考えると、休みで良かったかな!】

今年、《X'mas》は、土日どにちに当たっている。

さいわい、天皇陛下てんのうへいか誕生日たんじょうびが、前日に当たるため世間せけんは、3連休れんきゅうである。

木嶋の勤務している会社は、土日休みではあるが、祝日しゅくじつは、出勤が多い。

そのたびに、家族から、ボヤかれている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ