第556話
かれんさんは、
「木嶋さん、世間の人たちは《X'masイヴ》に【パーティー】などを開いてお祝いをしないのですかね?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「どうなんだろうね?自分が、子供のとき…記憶が曖昧なんだよね。何も思い出せないと言うことは、楽しいことはなかった。陸上仲間と一緒に遊ぶようになってから、色んなことをしたよ。でもね、それは…本心ではないんだ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「仲間と一緒に遊ぶことが本心ではない…どういうことですか?」
「正直に言えば、《X'masイヴ》や《X'mas》は、彼氏や彼女といたいはずだと…前々(まえまえ)からそう感じていたよ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「私は、今まで…《X'masイヴ》などを、彼氏と一緒に過ごしたことはありません。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「かれんさん、本当ですか?」かれんさんに尋ねていた。
かれんさんは、
「本当ですよ。何事も、初体験のことばかりなので、木嶋さん、教えて下さい。」木嶋に話したのだ。
木嶋は、照れながら…
「自分が、かれんさんに教えることはないですよ。自分も、《X'masイヴ》を女性と一緒に過ごすことなど、今まで…ありませんよ!」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「だって…木嶋さんには、はるかさんがいるんですよね?」少し拗ねた声で、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「かれんさんが言うように、はるかさんと付き合っていますが…過去2年…《X'mas》を一緒に過ごしたことはありません。」かれんさんに言い切ったのである。
かれんさんは、
「今年は、どうなんですかね?」
「かれんさんと、電話で話す前に、はるかさんと会話をしていました。今年も、一緒に過ごすことはありません。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「それじゃあ…2日間、私と過ごしてくれますか?」期待を込めて、木嶋に話していた。
木嶋は、
「もちろん、2日間…一緒に過ごしますよ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「ありがとうございます。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「それでは、《X'masイヴ》を楽しみにしていて下さい。近くなったら…待ち合わせ時間と場所をメールします。」かれんさんに話したのだ。
かれんさんは、
「それでは、お待ちしています。」明るい声で、電話を切ったのである。
木嶋は、
「これで良かったのだろうか?」一人で自問自答していた。
なぜ?自分が、自問自答しているのか…分からない。
それは、はるかに、対しての背信行為としか考えていなかった。
「いずれは、はるかも、かれんさんも、自分の元から離れて行く。」
そう思うと…心が折れそうになる。
「今年は、雪でも降って【ホワイトX'mas】になれば最高な日になる。そう…願いたいな!」木嶋は、今から週間天気予報が楽しみであった。