第554話
木嶋の携帯が…
「ピローン、ピローン、ピローン、」聞き慣れた着信音が、鳴り響いている。
「まさか…」木嶋が、慌てて電話に出た。
「もしもし…木嶋です。」
「私、はるかです。木嶋さん、お久しぶり…です。元気にしていたかな?」はるかは、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「元気にしていました。久しぶりに…はるかさんの声を聞いて安心しました。」はるかに答えていた。
はるかは、
「このところ…ドタバタしていて、木嶋さんに、なかなか電話が出来なくて、申し訳ないです。」
「連絡がないのは、元気な証拠だと思っていました。」木嶋は、はるかに伝えた。
はるかは、
「木嶋さん、気を遣わせて…ゴメンなさい。もう一人の女性とは、どうなっていますか?」木嶋に尋ねていた。
はるかは、もう一人の女性の存在が気になるみたいである。
木嶋は、
「もう一人の女性とは、《X'masイヴ》に会う予定でいますよ。はるかさんは、X'masは、どんな感じですか?」はるかに問いかけていた。
はるかは、
「もう一人の女性と、《X'masイヴ》に会うのですか?私自身…《X'mas》は、両日共、予定が埋まっています。木嶋さん、ゴメンなさい。」電話口で、頭を下げていた。
木嶋は、
「頭を下げることでもないよ。まだ、次の機会があるからね!ただね、《X'masイヴ》だけではなく、2日間…会いたいと話しているが…どうしたらいいのだろう?」はるかに聞いていた。
はるかは、
「滅多にない機会ですから、2日間…会ってあげた方がいいですよ。あとは、木嶋さんの判断ですね!」木嶋に、決断をするように促したのだ。
木嶋は、
「確かに、その通りかも知れないですね!ただ、理解をして頂きたいのは、自分の中では、はるかさんが、一番ですからね。」はるかに告げた。
はるかは、
「ありがとうございます。もう一人の女性が、《付き合って下さい。》と、木嶋さんに、《アピール》してきたら、どうしますか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「それはないと思います。」
「木嶋さん、断言出来ますか?」はるかは、木嶋に話していた。
木嶋は、
「断言出来ます。何故なら、もう一人の女性は、はるかさんの存在を知っています。それを、理解しているので、告白をする確率は低い。そう感じます。」はるかに答えたのであった。
はるかは、
「分かりませんよ!《X'masイヴ》の雰囲気に呑まれて、一気呵成になることもあります。大丈夫ですか?」木嶋のことを心配していた。
木嶋は、
「自分が、場の雰囲気に呑まれないようにします。今回、食事をする場所は、鍋料理の店にしました。」はるかに伝えた。
はるかは、
「今の時期に、最高な選択ですよ。私も、鍋料理を食べに連れて行って下さい。」木嶋に、《アピール》していた。
木嶋は、その勢いに押されたのか…
すんなり…
「いいよ!」と、答えたのである。
はるかは、
「いつ連れて行ってくれますか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「いつでもいいよ。」はるかに告げたのである。