第536話
木嶋は、待ち合わせ場所の《ファミレス》に到着した。
「いらっしゃいませ!」女性店員さんが、爽やかな笑顔で、木嶋を迎えてくれた。
女性の笑顔を見るのは、随分…久しぶりである。
木嶋は、
「あとから、1名来るので…合計2名でお願いいたします。」女性店員さんに答えた。
女性店員さんは、
「畏まりました。喫煙席と禁煙席がございますが…どちらにしますか?」木嶋に判断を委ねていた。
「自分は、煙草を吸いませんが、相方が吸うので、喫煙席でお願いします。」木嶋は、女性店員さんに伝えた。
女性店員さんは、
「分かりました。席をご案内いたします。」木嶋に話し、喫煙席に《エスコート》した。
続けて…
「こちらが、メニューになります。お決まりになりましたら…そこにあります…釦を押して下さい。」テーブルから離れて行った。
木嶋が、《ファミレス》に入るのは珍しい。
はるかと一緒にいると、『コーヒーショップ』しか入らない。
以前、麻美と待ち合わせしたときも、《ファミレス》であった。
やはり、子どもがいる人は、《ファミレス》を利用する回数が多いのである。
「持ち帰りの商品があるのだろうか?」木嶋は、疑問を抱いていた。
メニューを、《パラパラ》めくる…
「結構あるんだな!」
意外なほど、持ち帰りが出来る商品の数に驚きを感じていた。
「何をオーダーしようかな?」メニューとにらめっこしていた。
「ケーキセットにしよう!」
木嶋は、テーブルの上にある釦を押した。
「ピンポン」呼び出し音が、店内にコダマした。
先ほど案内してくれた女性店員さんが、木嶋のテーブルに来た。
「お待たせしました。ご注文をどうぞ!」
木嶋は、
「ホットケーキセットで、お願いします。」女性店員さんに答えた。
女性店員さんは、
「ホットケーキセットですね。飲み物は何にしますか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「飲み物は、ホットコーヒーでお願いします。」女性店員に話していた。
女性店員さんは、
「ホットコーヒーですね!メニューは、まだ…置いておきますか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「もうすぐ、相方が来ると思うので…」女性店員さんに伝えた。
女性店員さんは、
「畏まりました。少々(しょうしょう)…お待ちください。」木嶋に告げ、テーブルから離れて行った。
木嶋は、
「玲さん、そろそろ…来る頃かな?」期待を胸に待っていた。
待つこと…10分。
玲が来た。
「木嶋君、お待たせ!」木嶋に挨拶をした。
木嶋は、
「玲さん、遅いよ!」ボヤき気味に話していた。
玲は、
「家を出るのに、手間取ってね!」木嶋のテーブルに座った。
「木嶋君、何か?オーダーしたの?」
木嶋は、
「ホットケーキのセットをオーダーしたよ!玲さんも、何か?オーダーしたらどうかな?」玲に、メニューを手渡した。
玲は、
「私は、まだ…起きたばかりなので、定食でも食べようかな?」木嶋に問いかけた。
木嶋は、
「ガッツリ食べた方がいいよ。」玲に答えたのであった。