第534話
玲は、
「やっぱりね。木嶋君、彼女と、何度も、《別れたい》と言っていたよね…。実際、勇気がなくて出来ないものね!今、本当に、そうしたいと思っているの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「今回、そうしたいと思い、麻美さんに話そうと考えたが、玲さんに問いかけて見ようと…!自分自身を見失っているよ。」玲に伝えた。
玲は、
「確かに…麻美さんに相談したい気持ちは理解が出来る。しかし、彼女に対しては…【良いイメージ】を抱いていないんでしょう?」木嶋に告げた。
木嶋は、
「玲さんが言われる通り…麻美さんは、彼女に【良いイメージ】を持っていないよ!」玲に話したのである。
玲は、
「電話だと、話しが長くなってしまうので、今週末…時間を作ることは可能かな?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「今週末…ね。手帳を見ないと、何とも言えないのですが…!お店では、どうしても、《コスト》が高くなってしまう。《プライベート》で会ってもいいかな?」玲に答えたのだ。
玲は、
「うん。いいよ。木嶋君の家と、私の家は…近いのだから、《ファミレス》でもOKだよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「分かりました。後ほど、連絡を致します。」玲に伝え、電話を切ったのであった。
「今週末…か!何も、予定が入っていないよな?」一人で、自問自答していた。
家に戻った。
「随分と、ごゆっくりだったね!」母親が、木嶋に声を掛けた。
木嶋は、
「病院のお見舞いが終わり、【ストレス解消】に、駅前で、ゲームをしていたら…高校のクラスメートの林田さんから電話があり、二人でゲームをして終わったあとに、近くの居酒屋で、軽く飲んできたよ。」母親に答えていた。
「それならいいけど。あまりにも、帰って来ないから心配していたんだ。」母親は、不安だったらしい。
木嶋は、
「心配かけてゴメンね!」母親に声を掛け、部屋に戻った…。
リュックから手帳を取り出した。
「今週末…か!何もないはず!友達と会う予定もないし、あるとすれば…はるかだな。」木嶋は、一人で呟いていた。
すかさず…携帯を取り出し、玲の携帯アドレスをスクロールした。
「玲さん、今週末のことですが、土曜日も、日曜日も大丈夫です。自分は、日曜日が希望です。」木嶋は、玲にメールを送信した。
「あとは、玲からの連絡待ちだ!」返信メールが来るまで…【ハラハラ】しないといけないのであった。
「彼女がいないのが、こんなに苦しいなんて思わなかった。チャンスがあったのに、自分自身の未熟なことで、高校の後輩に迷惑を掛けてしまったのが、未だに…心残りだな!」木嶋は、いつまでも…心の奥に、引っ掛かったままである。
「かれんさんに、告白して…付き合うことにするか!ただ、はるかのことを思ってしまうと、決断が出来ない。優柔不断だな!自分は…はボヤいていた。
木嶋の携帯が、
突然…
「ピローン、ピローン、ピローン」鳴り出した。
「誰だろう?」
不安になりながらも、電話に出ようとしたら、鳴り止んでしまったのであった。