第526話
年配の人は、
「これで、この試合は、【勝ち】が見えてきたんじゃないかな?お兄ちゃん、頑張ったかいがあったね。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「そうですね。《アドバイス》して戴いていなかったら…どうなっていたか?分かりません。今の流れは、勝てるような雰囲気になっていますが、まだ…試合が終わったのではないので…。」年配の人に答えていた。
年配の人は、
「ありがとう。お兄ちゃんの野球ゲームを見ていると、自分も、その中で試合をしているみたいだ!久しぶりに、仕事以外に、のめり込んだよ。とても新鮮だった。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「ありがとうございます。気を引き締めて行きましょう。」年配の人に告げた。
年配の人は、
「そうだね。まだ、お兄ちゃんのチームが、攻撃中だったんだね。感傷に浸っている場合ではない。」 苦笑いをしていた。
木嶋のチームは、打順が…トップバッターに戻った。
「カキーン」
鋭い打球が飛んで行く。
『三遊間を、ライナーで打球が抜けた。』
木嶋は、実況しながら…年配の人に話していた。
「これで、ワンアウトでランナーがファースト。普通に打たせていいですかね?」年配の人に問いかけていた。
年配の人は、
「こちらは、4点のリードがあるから…普通に打たせても大丈夫だよ。。」木嶋に告げたのである。
木嶋は、
「分かりました。」年配の人に伝えたのであった。
木嶋のチームは…
2番バッターが、打席に入った。
コンピューターが、投げた。
「カキーン」
気持ちの良い打球が外野の間を抜けそうである。
木嶋は、
「良し…抜けて追加点だ」と思った…
その瞬間…
ライトが、ファインプレーをした。
当然…
木嶋のチームは、ファーストランナーは、強い当りだったので…セカンドベースを回っていた。
大急ぎで…ランナーを、セカンドからファーストまで戻していた。
「アウトになるなよ。」年配の人が、《ポツリ》と呟いていた。
コンピューターは、木嶋のチームが、ライナーの飛び出しに、気づいていた。
ライトからの送球が、ファーストに、ダイレクトに送球した。
木嶋のチームも、ランナーが…必死に戻っている。
送球と、ランナーが
同時の場合は、アウトである。
ランナーが、ファーストまで、後一歩…
さて…どうなるのか?
ランナーは、ヘッドスライディングで戻った。
タイミングは…
【セーフ】か?【アウト】か?運命のコールである。
【アウト】のコールである。
「あ~あ…ダブルプレーか…ツイていないな!」木嶋は、年配の人に伝えた。
年配の人は、
「今の打球では、当然…ランナーが走ってしまう。アウトになってしまう確率も高くなってしまう。仕方ないね。」木嶋に答えたのである。
木嶋は、
「先ほどのプレーで、コンピューターに流れが変わらないといいですよね!」年配の人に話していた。
年配の人は、
「そうだね。こっちが圧していただけに残念だね!」木嶋に答えたのである。