第50話
玲は、
「頑張るね!」木嶋にメールを送ったのだった。
木嶋は、
「頑張ってね!」メールを返したのだった。
玲が数年後に現実になるなんて、木嶋は、思わなかったのだ。
木嶋の心の中は、揺れ動き始めていたのだ!
『はるか』と『富士松さん』どちらも魅力的である。比較も何も…。マイッタな…!結論が出ない。
【何故だろう?】
今は、このままで行くしかないかな?
木嶋は、フラット精神状態で考えて、お互いの長所と短所を公平な目で見極めることに決めたのだった。
木嶋は、会社で仕事をしているときは、上司の溝越さんから見たら、考え方を変えない『頑固な人』と言うイメージが付き纏っていたのだ。
はるかと、出会ってから1年が経ち、再び、誕生日とX'masプレゼントに悩む日々が近づいていた。
木嶋は、はるかと友達としての交際を始めた当初から手帳に記録をしていたのだった。
手帳を持ちはじめた《キッカケ》は、木嶋自身が、残業や休日出勤とかの記録やその日に起きた出来事を日記代わりに付けていたのだった。
その手帳を、今年に入り、5冊目になっていた。
昨年の手帳を、一人で会社からの帰宅途中の電車の中座席に座り、
「ガタン、ゴトン」揺られながら覗くと、
『LOUIS VUITTON』のバックを購入した記録が残っていたので、誕生日とX'masプレゼントを一緒にして金額を提示するのを決めたのだった。
木嶋は、プレゼントを選ぶ基準が自分では解らず、会社の同期である秋山さんや岩坂さんに聞けず、女性社員との交流もなかったので、麻美や玲に聞いても、はるかから見たら年齢が離れすぎているため参考にならないのであった。
結果として、はるかの欲しい物が提示した金額内て収まれば結果オーライなのかな?考えていたのだった。
木嶋は、はるかに電話したのだった。
「プルッ、プルー、プルー」呼び出している。
はるかが電話に出た。
「もしも〜し、はるかですが…。」
「木嶋です。はるかさん、お久しぶりです。元気でしたか?」はるかに尋ねた。
はるかは、
「私は、先日、クラブ『H』で、牡蛎フライを食べてお腹を下しましたが、それ以外は、元気にしていましたよ。」木嶋に話したのだった。
木嶋は、
「はるかさん、今は、大丈夫なのですか?」さすがに心配そうな声で話したのだった。
はるかは、
「今は、大丈夫です。木嶋さん、私の誕生日は覚えていますか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「はるかさんの誕生日って、いつだったかなあ〜。」悪戯ぽく話していた。
はるかは、
「木嶋さんの意地悪。知っているクセに…。」はるかは、少し笑った声で話していた。
木嶋は、
「12月15日だったよね?」はるかに確認していた。
はるかは、
「そうですよ。12月15日ですよ。木嶋さんが忘れていたら、どうしようかと考えていましたよ。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「他の人の誕生日は忘れていても、はるかさんの誕生日は忘れませんよ。12月は、X'masとかあるので、そういう特別な月は覚えていますよ。」はるかに伝えた。
はるかは、嬉しそうな声で、
「本当ですか?ありがとうございます。」木嶋にお礼の言葉を返したのだった。
木嶋は、間髪を入れずに、
「はるかさん、今年の誕生日は、X'masプレゼントと一緒にしたいと思います。金額に関しては、去年と同額にします。」はるかに話していた。
はるかは、
「え〜。誕生日とX'masプレゼントが一緒なんてイヤですよ。別々にして戴くことは出来ませんか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「今年は、不景気で昨年よりも年収が下がっているので、ご理解をして頂きたい。景気が良くなれば再考させて戴きますので、申し訳ないですが、同意をして下さい。イヤなら今年はナシにしますよ。」はるかに伝えた。
はるかは、
「判りました。誕生日プレゼントがないのも淋しいので理解をします。景気が良くなったら、別々にして下さいね。約束ですよ。」木嶋に話したのだった。
木嶋は、
「分かりました。日にちと時間は、はるかさんが決めて下さい。連絡を待ってます。」はるかに話したのだった。
はるかは、
「判りました。日にちと時間を決めたら連絡をしますね。」そう言いながら、電話を切ったのであったのだ。