第487話
木嶋は、
「かれんさんの身に何かあったの?」麻美に尋ねていた。
麻美は、
「かれんさん、店に来る途中で…電車の事故に巻き込まれてしまったのです。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「今、どういう状況なのかな?」
麻美は、
「今の状況は…右足の骨折で病院に入院しています。」木嶋に答えた。
木嶋は、
「右足の骨折では、完治に時間が掛かるね。麻美さん、お見舞いに行くの?」麻美に問いかけていた。
麻美は、
「私は、病院の名前も、場所も分からないので、何とも言いようがないのですが…かれんさんからの連絡待ちですね。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「仕方ないよね。自分にも…どうすることも出来ません。また、かれんさんから連絡か来たら教えて下さい。」麻美に告げた。
麻美は、
「分かりました。また…連絡をします。」木嶋に伝え、電話を切ったのだ。
木嶋は…
「まさか…ね。かれんさんが、事故に遭うとはね。意外だったな!どうしたらいいのだろう。」ボヤくしかなかった。
翌日…会社に行く。
木嶋の表情が暗い。
永岡さんが、現場に来た。
「木嶋…どうしたんだ?顔色が冴えないぞ。」木嶋に声を掛けた。
木嶋は、
「あっ…永岡さん、お久しぶりです。すいません。暗い顔をして…。」永岡さんに答えていた。
永岡さんは、
「木嶋…相談に乗れる内容なら時間があるときに、話しを聞きたい。いつ…時間が作れるかな?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「今週の金曜日でいいですか?」永岡さんに伝えた。
「今週の金曜日か…?チョット、待ってくれ!」永岡さんは、胸のポケットから携帯を取り出した。
少し前なら…電子手帳を持っていた人もいた。
木嶋も、電子手帳を持っていた時期もあった。
しかし…時代の変化と共に、電子手帳を使わなくなってしまった。
携帯の中のスケジュールを確認した。
「木嶋…大丈夫だ。金曜日に飲もう。メンバーは、富高と3人でどうだろう?」木嶋に提案した。
木嶋は、
「富高さんとですね。今日の昼休みに行って来ます。」永岡さんに話したのだ。
永岡さんは、
「あとは、頼んだぞ。」木嶋に伝え、職場をあとにした。
木嶋は、
「何で…永岡さんが来たのだろう?」ふと、考えていた。
永岡さんは、偶然…木嶋の表情が暗かった。
木嶋は、それだと確信した。
昼休みになり…富高さんの職場に向かった。
「富高さん…」木嶋は、声を掛けた。
富高さんは、
「あっ…木嶋君。」木嶋に言葉を返した。
木嶋は、
「今週の金曜日って…何か?予定がありますか?」富高さんに聞いていた。
富高さんは、
「今週の金曜日は…何も、予定は入っていないよ!」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「もし、良かったら…永岡さんと、一緒に飲みに行こうと思っていますが…富高さんも、どうですか?」富高さんに伝えた。
富高さんは、
「永岡さんの誘いを、《ムゲ》に断る理由はないよ。金曜日だね。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「あとで、永岡さんに連絡をします。」富高さんに伝え、自分の職場に戻って行ったのであった。