第484話
かれんさんは、
「ママも、木嶋さんが好きなんですよ。こればかりは仕方ないことではないですか?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「全ては、麻美さんの思惑通りの展開かい!自分自身が、掌で踊らされて…策略に負けたみたいな気分 だよ。」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「木嶋さんは、元々(もともと)…ママと横浜のクラブで知り合い…今も、こうやって交流しているのですから…それを悲観的に捉えないで下さい。私の方が、はるかさんよりも、魅力が、たくさんありますよ。」木嶋に、猛烈にアピールしていた。
女性店員さんが、
「お待たせしました。《焼きそば》です。」木嶋のテーブルに置いた。
続けて…
「以上で、ご注文の品はお揃いですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「はい。」女性店員さんに答えた。
女性店員さんは、
「また、ご注文をお待ちしています。」かれんさんに伝えたのであった。
かれんさんが、
「木嶋さん、私が、小分けします。」小皿を取り…丁寧に分けていた。
一度では、食べきれそうな量でない。
木嶋は、
「チョット…ボリュームが多いね。」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「木嶋さん…間違えて、大盛を頼んだのではないですか?」木嶋に尋ねていた。
「かれんさん、そんなことはないと思うよ。温かいうちに食べましょう。」木嶋は、かれんさんに優しく声を掛けた。
かれんさんは、
「は~い。」甘えた声で、木嶋に答えていた。
料理は温かいうちに食べないと、美味しくない。
ソースの味が、《タップリ》染み込んでいる。
「ここの料理は、何もかも美味しいですね。」かれんさんが、木嶋に告げた。
木嶋は、
「そうだね。料理が美味しくないと…お客さんの心を、掴むことは出来ないし、【リピーター】も増えないよ。」かれんさんに答えていた。
残っていた…《焼きそば》を、二人で分けた。
ふと…左腕にしている腕時計で時間を確認した。
「午後11時になるのか?今日は、時間が経つのは早いな!」そう感じていた。
木嶋は、
「かれんさん、家はどこなんですか?」かれんさんに尋ねていた。
かれんさんは、
「さて…問題です。私の家は、どこでしょう?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「いきなり…そんな質問する?どこだろう…案外、京浜急行沿いかな?」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、いいところをついていますが、残念。私の家は、横浜市営地下鉄沿いです。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「そうですか。当たらなくて残念。横浜駅周辺は、色んな路線が入り乱れているから分かりづらい。麻美さんの店に行くにも…直通で行かれるよね!」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「その通りです。大学は、JRで通学していますよ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「今度…大学の前で待ち合わせしようか?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「私、恥ずかしいですよ。」木嶋に話したのであった。