第483話
木嶋は、
「かれんさん、他に何か…頼みますか?」かれんさんに尋ねていた。
かれんさんは、
「そうですね!今、何を頼もうかなと思案していました。」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「何にしますか?」かれんさんに話したのだ。
かれんさんは、
「私は《焼きそば》を頼みたいですね。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「いいですね。《焼きそば》ならお腹に溜ま(た)るからね。」
すかさず…テーブルの横に指してあったメニューを取り出した。
パラパラと…ページを捲っていく。
木嶋は、
「かれんさん、《焼きそば》は、メニューに記載されているので、店員さんを呼びましょう。」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「私が呼びますよ。」木嶋に答え、右手を上げた。
店員さんが、こちらに気がついた。
木嶋のテーブルに来たのは、男性店員さんであった。
「お待たせしました。ご注文をお伺いいたします…。」男性店員さんが、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「オーダーは、《焼きそば》をお願いします。」男性店員さんに話したのである。
男性店員さんは、
「え~と…《焼きそば》ですね!他に何か…ご注文はございますか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、かれんさんの目を見つめながら…
「それでいいです。」男性店員さんに答えたのであった。
男性店員さんは、
「畏まりました。少々(しょうしょう)…お待ち下さいませ。」空いていた…お皿を片付けて、木嶋のテーブルから離れて行った。
木嶋は、
「かれんさん、間近で見ると…綺麗だよね。」かれんさんを誉めていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、何を言っているのですか?」木嶋に…文句を言いながらも、本音は、嬉しいはずである。
女性は、その場の雰囲気に合わせて…作り笑顔をすることも出来るのだ。
かれんさんは、ストレートに表情が出るので、木嶋も…話しをするには最高である。
携帯が…
「ピローン、ピローン、ピローン」鳴っていた。
木嶋は、
「はるかからの着信だよ。」恐る恐る…携帯画面を覗いた。
それは、杞憂に終わった。
なぜなら…はるかは、今日…かれんさんと会うことは知っている。
木嶋は、
「詮索するようなことはしないはずだ。だとしたら誰だろう。」考えていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、どうしたのですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「今、電話があったんだ。」
「誰からなのですか?」かれんさんは、不思議な感覚に捕らわれていた。
木嶋は、
「噂の彼女かも知れないよ。」冗談ぽく、かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「噂の彼女ではないですよ。多分、ママさんからも…。」意味深な発言をしていた。
木嶋は、
「かれんさん、麻美さんからだと…確信があるの!」かれんさんに尋ねたのだ。
かれんさんは、
「私が、木嶋さんのことが、好きなので…ママが《ヤキモチ》を妬いているんですよ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「かれんさん、ダメだよ…麻美さんに、《ヤキモチ》を妬かせては!」ボヤかずにいられなかった。