第480話
かれんさんは、
「クラブ『U』に来店するお客さんの中には、羽振り良く…毎日来る方もいれば…本当に、年間に…数えるくらいしか来れない方、端から見ると、場違いではないのかな?こんな方が来てもいいのかなと感じることもありますよ。」木嶋に猛烈にアピールしていた。
木嶋は、かれんさんの話しを真剣な眼差しで…
「世の中には、色んな人たちいるからね!自分は、羽振りも良くないし…裕福でもないよ。」苦笑いをしつつ…
「かれんさん、ビールが冷めてしまわないうちに乾杯しませんか?」かれんさんに同意を求めた。
かれんさんは、
「木嶋さん、話しに夢中になってしまい、気がつかずに申し訳ありません!これからの二人に【乾杯】です。」
木嶋は、かれんさんと…グラスを重ねた直後…
タイミングを見計らったように…
女性店員さんが、《鶏の唐揚げ》などを持ってきていたのだ。
「お待たせしました。《鶏の唐揚げ》と《シーザーサラダ》です。」木嶋のテーブルに置いたのだ。
木嶋は、
「ありがとうございます。」女性店員さんに声を掛けたのである。
かれんさんは、
「木嶋さん、店員さんにお礼を述べるのは、変ですよ。」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「いつも、はるかさんと一緒にいるので、どうしても…《クセ》で答えてしまうのです。」かれんさんに告げたのだ。
かれんさんは、
「やっぱり…長い期間…同じ人と一緒にいると、そうなってしまうのですね。」納得した表情であった。
木嶋は、
「かれんさん、気を取り直して…さぁ~食べましょう。居酒屋の定番メニューは、何か…知っていますか?」かれんさんに聞いていた。
かれんさんは、
「居酒屋の【定番メニュー】って…なんだろう?もしかして、《鶏の唐揚げ》ですか?」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「ピンポン。そうです。《鶏の唐揚げ》です。」
かれんさんは、
「何故、《鶏の唐揚げ》が【定番メニュー】なんですか?」
木嶋は、
「何でだろうね?どこの居酒屋に行っても、メニューにあるからね。自分なりの結論は、作るのが簡単だと考えられると思うよ。」かれんさんに話したのだ。
かれんさんは、
「確かに、ツマミでオーダーをしやすいですからね。」木嶋に伝えたのであった。
「かれんさん、ホームパーティーに招待されたり、招待したりするときも、テーブルの上にあるよね。」木嶋は、かれんさんに答えていた。
今度は、男性店員さんが、木嶋のテーブルに来たのであった。
「お待たせしました。《焼き鳥の盛り合わせ》でございます。
以上で…ご注文の品はお揃いでしょうか?」木嶋と、かれんさんに聞いていた。
木嶋は、
「はい。OKです。また、オーダーをします。」男性店員さんに答えたのである。
男性店員さんは、晴れ晴れした表情を見せながら、木嶋たちのテーブルから離れて行ったのであった。
木嶋は、
「明るくて、元気がいいね。」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「木嶋さんも、明るくて…元気がいいですよ!」木嶋を持ち上げたのであった。