第477話
久しぶりに、【ゲームセンター】で、《プレイ》出来るなんて思わなかった。
少し前までは、家の近くに、【ボウリング場】などが、併設されていたビルがあった。
【ストレス】を発散するには、バッティングセンターで、バットを降りに行くのは楽しかった。
その中で、ボウリング場やゲームコーナーのビルが、閉鎖すると話しが出たとき…
「これが、時代の流れなのか!」と思わずにいられなかった。
木嶋が、小学生の頃…
50円ゲームが主流であった。
今は、100円ゲームが多くなっている。
かれんさんは、どの《プリクラ》にしようか?迷っていた。
「木嶋さん、《プリクラ》を撮りますよ。」木嶋に声を掛けていた。
木嶋は、
「マジか?」
一瞬、戸惑いの表情を見せながらも…
かれんさんのいる《プリクラ》の機械に向かった。
かれんさんは、
「木嶋さん、背景は…どんなのにしますか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「自分は、何にしたらいいか判らないので、かれんさんにお任せします。」かれんさんに告げたのだ。
かかれんさんは、
「分かりました。それでは、ハートマークが、たくさんあるのでいいですか?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「それでいいですよ!」かれんさんに答えたのだ。
かれんさんは、
「木嶋さん、こっちに早く来て下さい。」 言葉とは裏腹に、…木嶋は、ゆっくりと歩いていた。
カーテンを開け…
《プリクラ》の機械に入った。
木嶋は、
《プリクラ》の機械にお金を投入した。
「木嶋さん、にこやかに笑って下さい。」かれんさんは、木嶋に声を掛けた。
木嶋は、
「はい。OKです。」かれんさんに言葉を返した。
かれんさんは、
「は~い。シャッターボタンを押しますよ!はい…チーズ!」
シャッターボタンを押した。
かれんさんは、《プリクラ》を撮り慣れているみたいで、自然(しぜんなは表情で写っていた。
対照的に…木嶋は、顔が引きつっていた。
出来上がった《プリクラ》を見た…
かれんさんは、
「木嶋さん、顔が不自然になっていますよ。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「自分では、にこやかにしたのに申し訳ない。」かれんさんに謝罪をしたのであった。
かれんさんは、
「それでも、私は、木嶋さんと一緒に写っているのがあればOKですよ。携帯や手帳に貼っていいですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「いいですよ。自分も、何かに貼ろうかな?」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「木嶋さんも、携帯や手帳に貼ってみたらどうですか?」木嶋に提案した。
木嶋は、
「手帳のフリースペースに貼るようにします。」かれんさんに告げたのだ。
かれんさんは、
「木嶋さん、ありがとうございます。」木嶋の誠意を感じたのであった。
木嶋の対応は、当たり前のことをしたに過ぎないが…
かれんさんの、心を動かすには、充分であった。
木嶋は、《プリクラ》に熱中している…かれんさんが、眩しく輝いていた。