第471話
はるかは、
「木嶋さん、なるべく…深入りしない方がいいですよ。」木嶋に忠告していた。
木嶋は、
「はるかさんが、自分に話していることは、最もだと思います。」はるかに答えたのである。
はるかは、
「木嶋さん、明日…予定がありますか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「明日…ですか?今、手帳を出すので、ちょっと…待って下さい。」はるかに伝えた。
リュックから黄色い手帳を取り出した。
【パラパラ】と…ページをめくる。
《明日は、何も予定が入っていないよ。》はるかに話したのだ。
はるかは、
「それでは、明日…横浜で待ち合わせしませんか?久しぶりに、木嶋さんとデートしたいので…。何時ぐらいがいいですか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「そうだね~。夕方がいいかな!後は、はるかさん次第だね。」はるかに一任した。
はるかは、
「分かりました。明日の夕方5時に…いつものコーヒーショップ『Y』で待ち合わせでいいですか?」木嶋に同意を求めていた。
木嶋は、
「夕方5時に…いつもの待ち合わせ場所ね!それで、OKです。」はるかに回答した。
はるかは、
「それでは…明日ね!」木嶋に話し、電話を切ったのだ。
木嶋は…
【フー】と息を吐いた。
「自分って…何って、馬鹿正直なんだろう?」ふと…思ってしまった。
口達者な人は…立ち回りが上手である。
その点から考えると…自分は、口下手なんだなと…感じていた!
はるかと会話を終えた…2時間後…。
違う着信音が鳴り響いている…。
「誰だろう?」
携帯の番号が出ているが、電話帳に登録していないため、名前が分からないのである。
木嶋が、電話に出た。
「もしもし…木嶋ですが…。」
「木嶋さん、私…かれんです。」かれんさんが、木嶋に挨拶をしていた。
木嶋は、
「この番号は、かれんさんだったの?登録していないから誰か?分からなかった。今日の待ち合わせのことで連絡をしなくて申し訳ない。」かれんさんに謝罪をした。
かれんさんは、
「木嶋さんが、忙しくて連絡が出来ないのかな?と思っていました。今日は、不安でしたが…電話で声を聞けたので安心しました。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「ありがとうございます。かれんさん、今…どちらにいますか?」かれんさんに尋ねていた。
かれんさんは、
「今ですか…?横浜にいます。木嶋さんは、どちらにいますか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「会社の最寄り駅です。横浜までは、およそ…40分ぐらいです。待つことが出来ますか?」かれんさんに問いかけていた。
かれんさんは、
「40分ぐらいですか?それくらいの時間なら、私は…待つことは出来ます!横浜に着いたら連絡を下さい。お願いします。」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「了解しました。」かれんさんに答えたのである。
「早く…横浜を通り過ぎれば、かれんさんに気を使うこともなかったのに…。」木嶋の偽ざる心境であった。