第466話
永岡さんは、
「木嶋、たまには…他の女性と遊んでみるのも、自分の意外な一面を引き出してくれるのではないか?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうですね…永岡さんの話している通りかも知れませんね。」永岡さんに告げた。
かれんさんは、
「それでは、私とのお付き合いを考えてくれるのですね♪」木嶋に話していた。
木嶋は、
「最初は、友だちからでいいですね。」かれんさんに同意を求めた。
かれんさんは、
「木嶋さんと、お付き合いが出来るなら…形に捕らわれません。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「じゃあ…よろしくね。」かれんさんに、右手を差し伸べた。
かれんさんは、木嶋の右手を握り締めた。
周りから…
【パチパチ】と拍手が聞こえていた。
木嶋の心中は、複雑であった。
「果たして、これで良いのだろうか?」不安な気持ちが過っていた。
「まるで…麻美さんの術中に嵌まったな!」ボヤくしかなかった。
これこそ…麻美の思わく通りであった。
木嶋と、はるかの交際を引き裂こうと考えていたのだ。
「木嶋君…展開的に《マズイ》ね。」富高さんが、木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「そうだね。何とか…適当にやってみますよ。」富高さんに答えていた。
まりんさんは、
「木嶋さん、かれんさんと、はるかさん…《両手に華》ですね!」木嶋を冷やかしていた。
木嶋は、
「何を言うのですか?」まりんさんに言葉を返した。
まりんさんは、
「私だって…かれんさんと同じ気持ちですよ。」木嶋に伝えた。
富高さんは、
「木嶋君は、結構…マメですよ!」まりんさんに話していた。
まりんさんは、
「やはり、そうですか!」納得していた。
木嶋は、
「そんなに…マメではないですよ。」まりんさんに告げた。
まりんさんは、
「本当ですか?」木嶋に尋ねていた。
「本当ですよ!」木嶋は、まりんさんに苦し紛れに答えていた。
永岡さんは、
「木嶋、顔色が悪いぞ!」
木嶋は、情勢が悪いのか…
「永岡さん、そろそろ帰りませんか?」永岡さんに声を掛けた。
永岡さんは、
「もう…そんな時間になるのか?」左腕にしていた腕時計で時間を確認していた。
「木嶋…終電の時間は調べてあるのか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「はい。終電の時間は調べてあります。あと…30分が、《タイムリミット》です。」永岡さんに話していた。
永岡さんは、
「ママさん…あと、30分が、《タイムリミット》なので…計算をして頂けないか?」麻美に問いかけていた。
「了解しました。」麻美は、永岡さんに答えていた。
麻美は、近くにいた…別の女性店員を手招きしていた。
別の女性店員さんが、麻美の元に走ってきたのだ。
麻美が、女性店員さんに耳打ちしていた。
女性店員さんが、何やら…ニコニコしている。
木嶋も、酔いが回っている。
「早く、計算が出ないかな?」逸る気持ちが抑え切れない。
女性店員さんが、再び、麻美の元に歩いてきた。
麻美は、
「木嶋君…はい。伝票です。」木嶋に手渡したのであった。