第456話
木嶋は、富高さんの言葉が気になり…
「富高さん、小室さんが、今日…クラブ『U』に行かないのは知っていたのですか?」問いかけた。
富高さんは、
「確信があった訳でもないよ。小室さん自身は、本音では行きたいと話していたよ。ただ、金曜日は生産が多いから、【行くべきか?行かないべきか?】どっち付かずの状況で悩んでいたのは事実だよ。」木嶋に伝えたのだ。
木嶋は、
「小室さんも、最初から、そのように話してくれれば…無理矢理誘うこともしなかったのにね。」富高さんに答えたのだ。
そう話しているうちに…
時間が、刻一刻と…過ぎていく。
ふと…腕時計を覗いた。
「午後5時30分になるのか…時間か経つのは早いな!」自嘲気味に呟いていた
富高さんは、
「木嶋君、早く着替えないと…バスに乗り遅れるよ!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「了解しました。」富高さんに答え、着替えを急ぎ…
身支度を終え、ロッカールームを出た。
永岡さんが、
「木嶋、何を《ショボ》くれた顔をしているんだ。」木嶋に声を掛けた。
永岡さんの表情は明るい。
木嶋は、
「実は、小室さん。今日…残業になってしまい、人数が減ってしまったのです。」永岡さんに話したのだ。
永岡さんは、
「木嶋、それは仕方ないことだぞ。小室だって…飲みたいと思っているはずだ。その気持ちを理解してやらないと…ダメだぞ。」木嶋は諭されたのである。
木嶋は、
「確かに、永岡さんの言われている通りですね。」納得をしたのであった。
永岡さんを先頭に、富高さん、木嶋の順で…送迎バスに乗り込んだ。
木嶋は、
「永岡さん、富高さん、先方に後ほど連絡を入れます。」そう話さざるを得なかった。
送迎バスが、会社の最寄り駅に着いた。
最寄り駅のコンコースを歩いていた。
富高さんが、
「木嶋君、このまま…関内駅まで直で行くの?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「そうだね…このまま関内駅まで行き、駅周辺で、行き当たりばったりの居酒屋で、飲んで食べてから行かないと悪酔いしてしまう。永岡さんも、それでよろしいでしょうか?」永岡さんに同意を求めた。
永岡さんは、
「関内の駅周辺で、居酒屋が何軒も軒をつられているか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「何軒か…居酒屋はあります。あとは、どこにするかは…混雑状況で変わるとおもいます。」永岡さんに答えたのであった。
永岡さんは、
「そうだな!あとは、木嶋に任せたぞ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「任せて下さい。と言いたいのですが…自分も良く知らないので、事前に…麻美さんから、どこが良いか?リサーチしてあります。」永岡さんに答えていた。
永岡さんは、
「それは、楽しみだ。」頷いていた。
富高さんは、
「木嶋君、たまには…相鉄線のルートで行こうか?」木嶋に提案した。
木嶋は、
「富高さんと、永岡さんがいいのであれば…」永岡さんと、富高さんに話し、決断を促したのであった。
富高さんと、永岡さんが相談している。
一つの答えが出た。
「木嶋君、相鉄線で行こうよ!」富高さんが、木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「OKです。」富高さんに言葉を返したのであった。