第440話
木嶋は、あいかの熱意に打たれてOKしたものの…
これからは、《はるか》と《あいか》二人の誘いに不安が付きまとっていた。
麻美は、
「木嶋君には、波乱の幕開けだね。」
クラブ『U』に来るときとは違う…違和感を感じ、
木嶋は、心の叫びを痛切に感じていた。
麻美は、
「木嶋君、はるかさんとあいかさんで、満足しないように。私、なつ、さくらもいるんですからね…。」木嶋に話していた。
小室さんも、
「俺も、若い頃が懐かしいよ。」感慨深く思い出話しを語り始めていた。
富高さんは、
「小室さんが、若い頃の話しをするなんて珍しいね。木嶋君、《両手に花》なんて…今が、人生で最高なときじゃないの?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「富高さんが、言う通りそうかも知れない。年齢的にも、【ラストチャンス】だったりしてね。」ジョークを交え、富高さんに告げたのだ。
なつは、
「私は、あいかさんが、羨ましいです。男性の人は、女性を両サイドに囲むと《両手に花》と言う諺を聞きますが…女性の人が、男性を両サイドに囲んだら何て言うんですかね?」富高さんに問いかけていた。
富高さんは、四苦八苦していた。
「今度、クラブ『U』へ来るときまでに調べます。」なつに、そう答えるしかなかった。
さくらが、麻美に、そっと会計伝票を渡した。
麻美が、すかさず…木嶋に見せた。
「合計で…55000円。」木嶋が呟いた。
最も…
はるかの料金が入っているのも当然である。
「一人…11000円です。」
永岡さん、小室さん、富高さんに伝えた。
永岡さん、小室さん、富高さんが、財布へ手に掛けた。
富高さんが、
「木嶋君、はるかさんの料金も…均等に人数で割り振りしたの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「はるかさんの料金は、自分が呼んだので支払いに関しては、心配しないで下さい。」富高さんに答えたのである。
富高さんは、
「木嶋君が、金銭負担が重荷ならなければいいのに…」
「ありがとう。暫く飲みに歩くことをしなければ大丈夫だよ!」木嶋は、富高さんに話したのである。
永岡さん、小室さん、富高さんが、木嶋にお金を預けた。
木嶋は、金額を確認して…自分の財布からお金を出した。
「麻美さん、55000円です。金額の確認をお願いします。」麻美に告げたのである。
麻美は、両手を使いながら…お札を数えた。
「木嶋君。お金は、丁度あります。ありがとうございます。領収書は要りますか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「永岡さん、領収書は必要ではないですよね?」永岡さんに問いかけた。
永岡さんは、
「会社の経費で落とすのではない…必要ないぞ。」木嶋に答えた。
木嶋、小室さん、富高さん、永岡さん、全員が席を立った。
クラブ『U』のドアを開け…麻美が、エレベーターに乗り、降りて行く。
「今日は、ありがとうございました。」永岡さん、小室さん、富高さん、木嶋にお礼を述べていた。
永岡さんは、
「今日は、楽しかったよ!ありがとう。」麻美に伝えた。
麻美は、
「永岡さん、また来て下さい。」永岡さんに話したのだ。
木嶋は、
「麻美さん、またね。」麻美に伝え…関内駅に歩き出した。
関内駅から、京浜東北線に乗り…帰宅の途に着いたのである。