第423話
木嶋は、納得した顔をしていた。
『華の舞』を出て、エスカレーターで下りて行く。
「木嶋…頑張って来いよ。」溝越さんが、木嶋に話していた。
木嶋は、
「溝越さんたちも飲み過ぎないように…今日は、お疲れさまでした。」溝越さんに声を掛けた。
溝越さんは、三谷さん、大森さんを引き連れて…
最寄り駅の界隈に消えて行く。
溝越さんたちと離れた木嶋たちは、最寄り駅の自由通路を歩いていた。
永岡さんが、
「木嶋…どのルートで行くんだ?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「乗り換える手間を省かないといけませんよね?」永岡さんに答えていた。
小室さんは、
「俺も、電車の中でゆっくりしたいよ。そうだよな!富高…」富高さんに聞いていた。
富高さんは、
「そうだね。木嶋君、関内駅まで乗り換えなしで行こうよ。」木嶋に同意を求めた。
「それなら…横浜市営地下鉄で行こうか!」木嶋は、富高さんに告げたのだ。
「木嶋、横浜市営地下鉄で行くのか?関内まで…どれくらい時間がかかるんだ?」永岡さんが、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「関内まで…40分ぐらいではないですか?」永岡さんに伝えた。
永岡さんは、
「40分か?電車の中で缶酎ハイが飲めるな!ここに、酒を売っている場所はあるのか?」木嶋に聞いていた。
小室さんが、
「永岡さん、缶酎ハイなら自分が買って来ますよ。」永岡さんに伝えた。
永岡さんは、
「木嶋も缶酎ハイを飲むだろう?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「どうしようかな?缶酎ハイよりも、ビールでいいですよ。」永岡さんに答えていた。
小室さんが、
「木嶋、これで缶酎ハイを買ってきてくれるか?」木嶋に話していた。
木嶋は、小室さんからお金を預かった。
手元でみた金額は、5000円である。
「1000円札があれば良かったのに…」木嶋が、小室さんにボヤいていた。
「仕方ないだろう…?細かいお金がなかったんだ。」小室さんが、木嶋に答えたのだ。
富高さんが、
「木嶋君、自分も一緒に行くよ。」木嶋へ伝えたのだ。
木嶋は、
「ありがとうございます。」富高さんに告げたのである。
富高さんと一緒に、コンビニへ入って行く。
富高さんが、
「木嶋君は、本当にビールを飲むの?」木嶋に問いかけた。
木嶋は、
「正直に言うと…ビールを飲むと、電車の中で寝てしまいそうなんだよね!」ポツリと…富高さんに答えていた。
富高さんは、
「無理に飲まなくてもいいよ。麻美さんの店で少し飲まないとね!はるかさんもいるからね。」木嶋にプレッシャーを掛けていた。
木嶋も、富高さんが、プレッシャーを掛けているのを、言葉の端々(はしはし)に気づいていた。
「缶のホットコーヒーでいいかな?」
コンビニの中で、商品を眺めていた。
富高さんは、
「木嶋君、ツマミも買った方がいいよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうだね。ツマミは…2つあればいいよね?」富高さんに聞いていた。
富高さんは、
「そうだね。多く買ってしまうと…麻美さんの店で、オーダー出来なくなってしまうよね!」
木嶋は、頷き…
「そうだね…。」と、答えていた。
「木嶋君、先に外に出て待っているよ。」富高さんは、木嶋に声を掛け、コンビニの外に出たのだ。
木嶋は、
「了解しました。缶酎ハイ…2本。缶ビール…1本。缶コーヒー…1本。ツマミ…2本。これでいいかな?」木嶋は、一人で話しながら…レジに向かった。