第42話
木嶋は、会社の最寄り駅近くであった、会社の同期会に飲みに参加をしていた。
普段は、喜怒哀楽が激しい木嶋であったが、いつになく、にこやかな表情をしていたので、木嶋の右隣りにいた、同期の岩坂さんが話しかけてきた。
「木嶋、最近、表情が明るいけど何かあったのか?」木嶋に問い掛けていた。
木嶋は、
「元々、自分は明るいよ。随分、岩坂さん失礼なことを言いますね。」岩坂さんに言葉を返した。
岩坂さんは、
「嘘をつけ…顔がニヤニヤしているぞ。女が出来たんじゃないのか?」木嶋のグラスに、ビールを注ぎながら話していた。
木嶋は、観念したのか…岩坂さんに話し始めた。
「実は…今、横浜に行きつけのお店があって、そのお店の女性と遊んでいるんだ。まだ、彼女ではないですよ。今は…友達です。」木嶋は、ビールを右手に持ち、岩坂さんのグラスに注いだ。
岩坂さんは、赤い顔をしながら、
「木嶋、本当か…?その女性は可愛いか…?今度、そのお店に、飲みに行こうよ!」木嶋に伝えたのだ。
木嶋は、
「その店は、料金が高いんだよね。」岩坂さんに話したのだ。
岩坂さんは、
「料金が高いのか?…自分は家族がいるからね…ボーナスが、出たら行ってもいいかな?」木嶋に話していた。
木嶋は、
「岩坂さんが、そこまで言うのでしたら、今度、一緒に行きましょう!」岩坂さんに話したのだ。
岩坂さんは、
「木嶋が、飲みに行っている店で、会社内で、誰か一緒に行ったことがあるのか?」岩坂さんが、木嶋に尋ねた。
木嶋は、
「会社内で、横浜の店に行ったことがあるのは、富高さんだけですよ。」
岩坂さんは、
「富高さんって、以前は、事務所にいた人だよね。今は、現場にいるんだよね?」木嶋に話したのだ
木嶋は、
「そうですよ。富高さん以外の人とは飲みに行かないですよ!帰る方向が同じでないとキツイからね!」岩坂さんに話したのだ。
岩坂さんは、
「そうだよな。帰る方向が一緒じゃないと、大変だよね。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「そうですよ。岩坂さんは、自分と同じ路線で、横浜駅で乗り換えですが、乗る路線が違うだけですからね…。」
岩坂さんは、
「富高さんは、家は確か千葉だよね?」
「富高さんは、千葉の船橋ですよ。」木嶋は話したのだった。
岩坂さんは、
「富高さんは、船橋か…木嶋と飲みに行ったときは、帰るのが遅くなるんじゃないの?」
木嶋は、
「富高さんと、飲みに行くと遅くなるね。いつも、富高さんと打ち合わせしてから飲みに行くようにしているよ。富高さんが帰れないと悪いですから…。」岩坂さんに伝えたのだ。
岩坂さんは、
「それならいいんだ。」納得顔で、ホルモンを頬張りながらビールを飲んでいた。
木嶋と岩坂さんの話しを聞いていた、木嶋の左隣りにいた秋山さんに話してきた。
「木嶋、今の話しは本当か?」木嶋に問い掛けた。
木嶋は、
「秋山さん、行くならいつでもいいよ。」秋山さんに話していた。
秋山さんは、
「行くなら今日にしようよ。」
木嶋は、
「勘弁してよ。今日は、あくまで同期会でしょう。仲間打ちの飲み会なら考えるよ。同期会開催も久しぶりなのですから楽しもうよ!」秋山さんと岩坂さんに話したのだ。
秋山さんと岩坂さんは、声を揃えて、
「了解しました。」
木嶋の目の前にいた、小本さんは、ビールを飲みながら
「木嶋、今度の同期会までにキチンと報告するように…。」木嶋に伝えたのだ。
木嶋は、
「今度の同期会までに、良い話しが出来れば皆さんに報告します。」周りを納得させたのだった。
同期会が終わりになるころ木嶋の携帯が、
「ピローン、ピローン、ピローン」鳴り響いている。
携帯の画面を覗くと、はるかからであった。
木嶋は、携帯を左手に持ちながら、店の外に出たのだ。
「もしもし、木嶋ですが…。」
「はるかです。今、どちらにいますか?」はるかが木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「会社の最寄り駅近くのお店で飲んでいます。」はるかに伝えたのだのだった。