第413話
木嶋は、永岡さん、小室さん、富高さんを連れて…『華の舞』へ歩き出した。
「木嶋、飲む場所は分かっているんだろうな!」永岡さんが、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「組合で良く使うところなので、場所は把握しています。」永岡さんに伝えた。
富高さんが、
「木嶋君、『華の舞』なんか自分は行ったことないよ!」自虐的に笑うしかなかった。
木嶋は、
「自分も、『華の舞』あまり行く機会がないよ!同期会は…《ホルモン》って暗黙の了解事項だしね。」富高さんに告げた。
永岡さんは、
「木嶋、今度…《ホルモン》を食べさせてくれよ!」木嶋に伝えた。
「一概に…《ホルモン》と言っても、色んな店がありますよ。自分たちのご用達でいいなら連れて行きますが…?」木嶋は、永岡さんに話したのだ。
永岡さんは、
「いつでもいいぞ。日にちを伝えてくれれば、事前に予定を明けられるからな!」木嶋に答えていた。
それを聞いていた小室さんが、
「永岡さん、今度…自分も、木嶋たちが常連で通っている《ホルモン》に行きましょう!」小室さんが、永岡さんに聞いていた。
永岡さんは、
「うん、いいぞ。木嶋たちの同期が、何度もその場所でやっているなら大丈夫なはずだ。信用しているぞ。」木嶋の右腕を軽く叩いたのであった。
木嶋は、
「来週になりましたら、《ホルモン》に予約を入れてきます。それで理解をしてくれますか?」永岡さんに同意を求めた。
永岡さんは、
「いい返事を待っているぞ。」木嶋に話したのだ。
最寄り駅の地下通路を通り…反対側に抜ける階段を上がった。
「随分高いビルだな!いつの間に…出来たんだ?」永岡さんが、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「つい最近ですかね!お洒落な店も出来ていますよ!ただ…人口に対して、足りないものがありますよ。」永岡さんに答えた。
富高さんが、
「永岡さん、木嶋君の言う通りです。何かが足りないですね!」
永岡さんは、
「何が足りないんだ?」富高さんに尋ねていた。
富高さんは、
「本屋もありません。コーヒーショップもないですね!」永岡さんに伝えた。
永岡さんは、
「そうだな!見渡す限り…近くにありそうもないな!これから開けてくるのではないか?」先見の目を持つ…答えである。
木嶋の携帯が、
「プルッ、プルー、プルー」と鳴っている。
「この着信音は、会社関係…誰かな?」
ふと…画面を覗くと、三谷さんであった。
木嶋が電話に出た。
「もしもし、木嶋ですが…」
「おっ…木嶋か?三谷だが…今、『華の舞』に着いたんだ。小室さんたちは、どこにいるんだ?」三谷さんが、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「今から、エスカレーターで『華の舞』のあるフロアに行きますので、店の入口で待っていて下さい。溝越さんも一緒ですか?」三谷さんに聞いていた。
三谷さんは、
「溝越さんも一緒だよ!」
「了解しました。」木嶋は、三谷さんに答えたのだ。
主役たちが、エスカレーターに乗り、上がっていく。
「お待たせしました!」溝越さんと三谷さんに話したのだ。
溝越さんは、
「待ちくたびれたよ!」苦笑いをしながら…
「大森はどうしたんだ?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「残業ですよ!」溝越さんに話したのだ。
小室さんが、
「大森の分まで、みんなで飲もう!」溝越さんに伝えたのだ。
それを聞いた…富高さん、永岡さんたちが、
「ハハハ」と笑っていたのであった。