第400話
はるかは、
「私も、温かい飲み物を頼もうかな?」木嶋に問い掛けていた。
木嶋は、
「どうぞ。好きな物をオーダーして下さい。」はるかに答えたのだ。
「メニューをもらってくれますか?」
「分かりました。」木嶋は、はるかに話し、男性店員さんを右手を上げて呼んでいた。
男性店員さんは、木嶋のシグナルに気がつき、テーブルへ来た。
「お待たせしました。」男性店員さんが、木嶋に声を掛けた。
木嶋は、
「メニューをくれますか?」男性店員さんに、お願いをしていた。
男性店員さんは、
「畏まりました。今…お持ちします。」木嶋に伝え、その場を離れていった。
木嶋は、
「はるかさん、何か…食べたい物がありますか?」はるかに尋ねていた。
はるかは、
「メニューを見てから決めようかなと思っています。」
「そうだね。その方がいいかもね!」木嶋は、はるかの意見を、尊重するようにしていた。
あとは、はるかの決断次第である。
男性店員さんが、木嶋のいるテーブルに来た。
「お待たせしました…メニューでございます。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「ありがとうございます。」男性店員さんに伝えたのだ。
男性店員さんは、
「後ほど…オーダーを聞きにきます。」木嶋に話し、テーブルから離れて行く。
木嶋は、はるかにメニューを手渡した。
はるかは、
「メニューは、代わり映えしないよね。」木嶋に問い掛けていた。
「いつもと同じで、代わり映えしないよ。」はるかに伝えた。
はるかは、
「そうだよね〜。」ため息をついた。
ため息をつく気持ちが分からなくない。
なぜなら…どこのコーヒーショップも、新しいメニューが、季節が代わるたびに出てくる…。
このお店は、最初に来店してから、ずっと変わらない。
常連でいる人は、どんな気持ちでいるのだろう!
木嶋は、いつも…そう考えていた。
コーヒーショップによっては、長時間店内に留まっているお客さんに対して…早く退席を促すところもある。
コーヒーショップ『Y』は、そういった行為はない。
だから…木嶋が、一人ではるかを待っていても、安心している。
「私は、ホットのロイヤルミルクティーでいいかな?」はるかは、木嶋に告げた。
木嶋は、
「ホットロイヤルミルクティーだけでいいの?」はるかに聞いたのだ。
はるかは、
「メニューを見ても、何も食べたい物がない。」悲痛な叫びになっている。
木嶋は、右手を再び手を上げた。
男性店員さんが、木嶋の元に歩いてきた。
「お待たせしました。ご注文をお伺いします。」
「ホットロイヤルミルクティーを1つ。」木嶋は、男性店員さんに伝えた。
男性店員さんは、
「ホットロイヤルミルクティーだけでよろしいでしょうか?」木嶋に確認した。
木嶋は、
「以上でいいです。」
「畏まりました。少々(しょうしょう)お待ち下さい。」男性店員さんが、木嶋に伝え下がって行く。
はるかは、
「木嶋さん、明日…どうしても、麻美さんのお店に行くのですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「麻美さんの店には行くよ。お互いの約束ですからね。」はるかに答えたのであった。
はるかは、
「出来ることなら…キャンセル出来ませんか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、はるかが、キャンセルしてほしいと言う気持ちが不可解に思っていたのである。