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第389話

ロッカールームにたどり着き、腕時計で時間を確認した。

「今…8時か!」一人で呟いた。

慌てて着替えを終えた木嶋は…急ぎ足で職場に向かった。

仕事の始まりを告げる…

予鈴よれいのチャイムが…

「キーン、コーン、カーン、コーン」工場内に響き渡っていた。

「マジかよ!もう…そんな時間なのか?」ボヤかずにいられなかった。

予鈴のチャイムと同時に、朝礼が始まる。

職場の人たちの最後尾に並んだ。

溝越さんが、朝礼を始めた。

「週末に近くなってくると、少し油断してしまうると《大きなケガ》につながります。細心さいしんの注意を払いながら仕事をして下さい。」

木嶋は、納得した表情でうなずいていた。

朝礼を終え…木嶋が、自分の作業エリアに戻ろうとしたとき…

「木嶋、今日はどうしたんだ?」溝越さんが、木嶋に声を掛けた。

木嶋は、

「溝越さん、おはようございます。今日は、最寄り駅で人身事故に巻き込まれてしまい、会社に来るのが大幅に遅れてしまいました。」溝越さんに答えた。

溝越さんは、

「朝から人身事故か?災難さいなんだったな!何も連絡がないから心配をしていたんだ。」木嶋に話していた。

木嶋は、

「連絡をしなかったのは、自分がいけなかったのです…申し訳ありません。」溝越さんに伝えた。

溝越さんは、

「先ほども、朝礼で話しをしたと思うが、週末に近くなってくると注意力ちゅういりょく散漫さんまんになりやすいから気をつけて…」木嶋に答えたのだ。

木嶋は、

「分かりました。以後いご気をつけます。」溝越さんに告げて、作業エリアに戻って行く。

いつも…職場に来ると、母親が毎朝まいあさ握ってくれる…

《おにぎり》を食べているが…人身事故の影響で食べている時間がない。

「仕方ないな!午前の休み時間に食べよう。」

作業エリアにある道具箱近くに置き、仕事を始める準備に掛かったのだ。

「木嶋、大丈夫か?」三谷さんが、木嶋に声を掛けた。

木嶋は、

「朝から散々(さんざん)だが…何とかするよ。」仕事のモチベーションを上げると、三谷さんに話したのだ。

三谷さんは、

「ケガをしないように頑張ろうよ!」木嶋に伝え…

木嶋も、同調どうちょうしたのだ。

このとき…木嶋は、小室さんが休むことを隣りの大城さんに伝えていなかったのだ。

隣りのラインが、

「プー」と、おとを鳴らし、ラインが稼動を始めた。

数分後すうふんご、ラインが…いきなり止まった。

「何で、ラインが止まったのかな?」木嶋は、不思議そうに思っていた。

すると…大城さんが、木嶋の元に歩いてきた。

「木嶋…今日、小室さんから休むの連絡を聞いているか?」木嶋に尋ねていた。

木嶋は、

「アッ…すいません、伝えるのを忘れていました。今日、最寄り駅で人身事故があり、会社の駅まで一緒に来たのですが、小室さん、右膝の状態が思わしくないので休みますと言っていましたよ。」大城さんに答えたのだ。

大城さんは、

「小室さん、右膝の状態が悪いか…仕方ないな!ラインが稼動する前に教えてほしかった。」木嶋に伝えたのだ。

木嶋は、

「大城さん、連絡をせずに申し訳ありませんでした。」大城さんに頭を下げたのだ。

大城さんは、

「次あったら、早めに連絡をしてくれよ。」木嶋に話し、隣りのラインに戻って行ったのであった…。


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