表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
388/968

第388話

会社の最寄り駅で、小室さんと別れた木嶋は、小走りでタクシー乗り場に向かって行く…

「タクシーの台数に、余裕があるな!」ホッと胸をで下ろしていた。

タクシーを乗車する列の最後尾に並んだ。

木嶋を入れて…5人待っている。

前に並んでいたお客さんが、タクシーに乗車した。

次は木嶋の番である。

タクシーのドアが開き…

「どちらまでですか?」女性ドライバーさんが木嶋に聞いていた。

木嶋は、

「会社近くのコンビニ…『サンクス』までお願いします。」女性ドライバーさんに告げた。

女性ドライバーさんは、

かしこまりました。」木嶋に話し、賃走ちんそうぼたんを押した。

最近…タクシー業界には、年配の方から若い女性まで、ドライバーが増え始めて運転しているらしい…

女性ドライバーに当たるのは、木嶋は、初めてであった…。

最寄り駅から会社までは歩くと…30分掛かる。

まだ残暑ざんしょが厳しい季節に、朝から余分よぶん体力たいりょく消耗しょうもうは避けたい気持ちがある。

タクシーに乗れば…会社まで10分で到着するのだ。

会社の始業時間は、午前8時15分なので、時間的にまだ間に合う。

タクシーの女性ドライバーさんは、手慣れたハンドルさばきで車を走らせていた。

見慣れた景色けしきが見えてきた。

会社近くのコンビニ…『サンクス』である。

「こちらでよろしいでしょうか?」木嶋に尋ねていた。

木嶋は、

「こちらでいいです。」女性ドライバーさんに答えた。

「運賃は…1250円になります。」

木嶋は、小室さんから預かったお金で支払いをした。

「2000円お預かりしましたので、750円のお返しです。領収書はりますか?」女性ドライバーさんは、木嶋に問いかけていた。

木嶋は、一瞬いっしゅん躊躇ちゅうちょしながらも…

「領収書を下さい!」女性ドライバーさんに答えた。

女性ドライバーさんは、ばやく…領収書を機械から切り離し…木嶋に渡したのだ。

木嶋は、領収書を握りしめ…タクシーから降りた。

信号待ちをしているときに…

「ピッ…ピー」

バイクのクラクションが木嶋の耳に聞こえてきた。

「誰かな?」

振り向くと…大森さんであった。

「木嶋君、おはよう…タクシーで会社に来るなんて…珍しいよね?何か…あったの?」聞き慣れた声が聞こえていた。

「大森さん、朝からついていなくてね!会社に来るのが遅くないですか?」木嶋が、大森さんに尋ねていた。

大森さんは、

「今日は、家を出るのに出遅れてしまってね…」木嶋に伝えた。

木嶋は、

「出遅れたなんて…随分ずいぶん穏やかではないね!」大森さんに、言葉を返していた。

大森さんは、

「そんなことは、あとで話しますよ!信号が青になっているので渡らないと…」木嶋に切り返していた。

木嶋は、横断歩道を渡り、会社の正門せいもんを通った。

「木嶋、遅いじゃねえか…」守衛しゅえいの池松さんが、木嶋に声を掛けた。

木嶋は、

「今日は、朝から散々(さんざん)ですよ。」池松さんに答えた。

池松さんは、

「そうらしいな!」状況把握じょうきょうはあくをしていた。

「ツイていないときは、ケガをしやすいから気をつけてな!」木嶋に伝えた。

木嶋は、

「ありがとう」と、言葉を返し、ロッカールームに向かって行ったのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ