第382話
木嶋は、
「今から、大森さんのところに行こうと思っていたんだ。」大森さんに告げた。
大森さんは、
「木嶋君、いつになったら金曜日の飲み会の場所が解るのかな?不安が募っているよ!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「大森さんが、言いたい気持ちは理解をしています。自分も、先ほど小室さんから聞いたばかりですよ!」大森さんに伝えた。
大森さんは、
「そうなの?因みに…場所はどこなの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「一度…大森さんと飲みに行ったことのある『華の舞』ですよ!」大森さんに答えた。
大森さんは、
「本当に…『華の舞』なんだろうね!」疑心暗鬼になっていた。
木嶋は、大森さんが疑心暗鬼になりたくなる気持ちは分かっていた。
「夕方…チャイムが鳴ったら『華の舞』に確認の電話をしてみますよ。」大森さんに話したのだ。
大森さんは、
「了解しました。」スッキリした表情で木嶋の元から離れて行った。
仕事終りを告げるチャイムが…
「キーン、コーン、カーン、コーン」工場内に鳴り響いていた。
「小室さんから聞いた…飲み会を行う『華の舞』に電話をしようか?」迷いが生じながらも…
「小室さんが曖昧な言い方をしていたからな!確認をするべきなのかな?」
携帯のメモリーダイヤルから…『華の舞』をスクロールした。
「いいや!掛けよう!」電話番号を発信した。
「プルッ、プルー、プルー、プルー」呼び出し音が鳴っている。
「はい。こちら…『華の舞』湘南店です。」女性店員さんが電話に出た。
木嶋は、
「予約の確認をお願いをしたいのですが…」女性店員さんに伝えた。
女性店員さんは、
「いつのご予約でしょうか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「今週の金曜日で…小室の名前で予約してあるかと思いますが…」不安な口調で、女性店員さんに答えた。
女性店員さんは、
「今週の金曜日ですね…確認しますので、少々(しょうしょう)お待ち戴けますか?」木嶋に話したのだ。
電話口から流れてくる…
メロディーが不安を助長している雰囲気を醸し出している。
木嶋は、
「大丈夫なのかな?」
一瞬…躊躇いが出た。
「他の店を探さないといけないかな?」
今の偽ざる心境である。
「お待たせしました。今週の金曜日、小室様でご予約を承っております。」女性店員さんは、木嶋に答えたのだ。
木嶋は、
『ホッ…と』安堵の表情を浮かべていた。
すかさず…
「時間は、何時からになっていますか?」女性店員さんに尋ねていた。
女性店員さんは、
「ご予約されたお時間は、午後6時からになっております。」
「人数は、何人になっていますか?」木嶋は、女性店員さんに聞いていた。
女性店員さんは、
「今現在…8人でご予約されております。お時間及び人数の変更がございますか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「人数などの変更はありませんが…増減に関しては、いつまでに連絡をすればいいでしょうか?」女性店員さんに尋ねていた。
女性店員さんは、
「前日の木曜日までにご連絡を戴ければいいですよ。他に何か…ご不明な点がありますか?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「ありません!」女性店員さんに話し、電話を切ったのであった。