第378話
木嶋は、右手を上げ、男性店員さんを呼んだ。
「お待たせしました。ご注文をどうぞ。」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「ホットロイヤルミルクティーをお願いします。」男性店員さんに伝えた。
男性店員さんは、
「ホットロイヤルミルクティーですね。他にご注文はありますか?」木嶋に問いかけた。
木嶋は、
「それでいいです。」男性店員さんに告げた。
男性店員さんは、
「畏まりました。少々、お待ち下さいませ。」木嶋のいるテーブルから離れて行く。
「良かった。安心したよ。これでなかったら、どうしようか考えていました。」木嶋は、はるかに答えた。
はるかは、
「事前に、何を購入するか…下見をしていたのです。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうなの?事前に下見をしていたなんて…用意周到だね。」はるかを褒めていた。
「私は、時間が出来ると…一人でも出かけて、何を購入しようか?念入りに考えていますよ!」はるかは、木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「そこが、はるかさんらしいよね!下見をすることは、悪いことではない。自分が、気に入らない物を渡されるより、気に入る物を渡された方がいいよね。」はるかに告げた。
はるかは、頷き…
「木嶋さん、来週の金曜日についてですが…」木嶋に問いかけた。
木嶋は、
「来週の金曜日は、会社の先輩たちと…麻美さんの店に行く予定だよ。自分の頭の中に、はるかさんも、メンバーに入っていますよ。」はるかに答えた。
はるかは、
「私も、麻美さんの店に行く予定でいますが、そこで働いていたら…クラブ『H』のように来てくれますか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「そのときになって見ないと分かりません。麻美さんは、はるかさんのことを、快く思っていないよ。」包み隠さずに、はるかに本音で話したのだ。
「そうなんですよね。麻美さん…私のことを嫌っているんですよね。」はるかも理解をしている。
「はるかさんは、関内は…《私にとって寂れた街のイメージがある。》と言っていたことがあると思いますが…自分としては、もし…働くなら麻美さんの店でという気持ちはある。3人が、同じ店に在籍するのもどうかなと…働くなら…他の場所がいいと思います。」はるかに告げた。
はるかは、
「確かに…《私から見たら関内は、寂れた街》でしかないのです。今の給料でやり繰りしないといけないのは、理解をしています。一度、多額の給料をもらってしまうと…どうしても、無駄遣いをしてしまうのです。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「はるかさんの言っていることは、間違いではない。ただ、バイト感覚で…クラブ『H』に行っていたにせよ…普通のアルバイトより多くもらっていたからね。出来る限り、夜の世界で働きたいと言わないで欲しい。」はるかに頭を下げた。
「は〜い。分かりました。今は、何とか…頑張ってみますが、どうしようもなくなったときは、再び…木嶋さんに相談してもいいですか?」はるかは、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「そうだね。あとは、そのときの状況によるからね。」
はるかは、
「木嶋さんと、別れたくないので頑張ります。」木嶋に伝えたのだ。