第368話
翌日…朝、起きたら木嶋の携帯に着信を知らせる一通のメールが届いていた。
「誰だろう?」
不安になりながらも…木嶋は、携帯の画面を覗いた。
差出人は、麻美からである。
「木嶋君、お久しぶりです。来週、一緒に飲めることを期待して待っています。」
木嶋は、
「何か…凄くプレッシャーに押し潰されそう!《ドタキャン》したら大変だ!」決意をしていた。
ここ最近は、麻美の店に行くと言いながらも、体調不良などを理由に、《ドタキャン》をしていることが多く信用性がない。
「来週…麻美さんの店に行きます。」メールを送信したのだ。
メールを送信してから…2時間が経過。
今度は、はるかからメールがきた。
「木嶋さん、来週の金曜日、予定は空いていますか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「マジか…」頭を抱えていた。
「先ほど…麻美さんにメールをしたばかりなのに…どうしよう!」考え込んでしまった。
「はるかに相談しよう。」
はるかに電話をした。
「プルッ、プルー、プルー、プルー」呼び出し音が鳴っている。
はるかが電話に出た。
「もしもし…はるかですが…。」
「お久しぶり…木嶋です。はるかさんに相談があります。」木嶋は、はるかに伝えた。
はるかは、
「何の相談ですか?妙に…胸騒ぎがしますが…!」はるかは直感が鋭い。
「来週の金曜日、会社の先輩方と、麻美さんの店に飲みに行きます。」木嶋は、はるかに伝えた。
はるかは、
「えぇ〜。私は、木嶋さんにどうしても会いたいのです。」はるかは、木嶋に強い言葉で話していた。
はるかの雰囲気に呑まれ掛かっていた。
「本当なら…麻美さんの店に行かずに、はるかさんと会いたい気持ちはありますよ。」木嶋は、はるかに告げた。
はるかは、
「私に、会いたいなら…麻美さんの店に行かずに優先して欲しいな!」木嶋に答えた。
木嶋は、
「優先したいのは、山々(やまやま)です。今回は、会社の先輩方がいるので、そう簡単に断ることが出来ないのです。」はるかを宥めようとしていた。
はるかは、
「分かりました。何時ぐらいに麻美さんの店に行く予定ですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「まだ、来週の金曜日ですから…時間の確約が出来ません!」はるかに伝えた。
はるかは、
「そうですよね!」納得していた。
「私も、一緒に飲みに行ってもいいですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「はるかさんが、来るか?来ないか?は、自分が決めることではないので…判断は、一任します。」はるかに話したのだ。
はるかは、
「来週の金曜日以外で大丈夫な日にちは、今日の夕方なら空いています。」木嶋に尋ねた。
木嶋は、
「今日の夕方ですか?」はるかに問いかけた。
はるかは、
「そうです。今日の夕方です。」
「凄い…いきなりですよ!」木嶋は、はるかに告げた。
「私も、社会人になってから友達との付き合いが多くて、スケジュール調整が大変なのです。」はるかは、木嶋に伝えた。
土曜日、仕事に出ないのは珍しいのである。
最も…他に友達付き合いしている女性はいない。
「今日の夕方いいですよ。何時にするか?メールを下さい。」はるかに話した。
はるかは、
「分かりました。後でメールをします。」木嶋との会話を終えて、電話を切ったのである。