第364話
永岡さんは、
「木嶋…ここの席から観るの夜景は綺麗ではないか!彼女が出来たらここに連れて来て食事をしたらどうだろうか?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうですね!この場所で、彼女と一緒に食事が出来たら最高なロケーションです。永岡さんに素敵な人を紹介して頂きたいな…と思っているのですが…。」永岡さんに答えた。
永岡さんは、
「木嶋に、紹介したくても、クラブで知り合った女性が何人もいるのではないか?」木嶋に告げた。
「永岡さんが話すように…クラブで知り合った女性は何人かいます…。×1(ばついち)で子持ちだったり、煙草を吸う女性は苦手です。」木嶋は、永岡さんに話したのだ。
「横浜にも、女性が居るのではないか?」永岡さんは、木嶋にツッコミを入れていた。
「横浜にもいますが…あくまでも、友達としての付き合いですよ。」木嶋は、永岡さんに答えた。
永岡さんは、
「やはり…好きな女性がいるのではないか?その友達を彼女にしたらどうだろうか?」木嶋にアドバイスした。
木嶋は、悩みながらも…
「そうですね…彼女にしたい気持ちは、最初からあります。上手く行かないのが現実です!ただ、年齢が若くて…自分よりも差が開き過ぎているのです。」永岡さんに話したのだ。
永岡さんは、
「年齢を気にするなんて…木嶋らしくないな!女房にするなら若い方がいいぞ!」木嶋に結婚するように急かした。
永岡さんの話していることは正論である。
今、木嶋が、精神面で、ゆとりがあるのは…はるかがいるからである。
最大のネックは、はるか本人が若すぎる…。
「永岡さんは、自分のために…ここまで《アドバイス》をしてくれている。その思いに応えないといけないな!」木嶋も、踏ん切りをつけるのも大切なことだと思っている。
「木嶋、《活たらばの刺身》は美味しいぞ…一口食べてみるか?」永岡さんは、木嶋に食べるように促した。
木嶋は、
「いただきます。」戸惑いながらも…一口食べてみた。
「美味しいですね!」永岡さんに伝えた。
胸中複雑である。
食べても嫌いなものは、嫌いである。
良く…《食物アレルギー》に掛かる人がいるが…
木嶋は、《食物アレルギー》ではなく…《食べず嫌い》である。
《食べず嫌い》は、直そうと思えば直るかも知れない。
普段から食べ慣れていないので…苦手意識が、年齢と共に強くなっている。
家族の中で、蟹と、海老が苦手なのは、木嶋だけである。
木嶋が、蟹と海老を食べれないことは、はるかに伝えてある。
永岡さんは、いつもと、木嶋の表情が違うのを目敏く発見した。
「木嶋、浮かない表情をして…どうしたんだ!」永岡さんは、笑顔で、木嶋に話しかけてきた。
木嶋は、
「実は、蟹と海老が苦手なのです。」永岡さんに、素直に答えた。
永岡さんは、
「苦手なものがあるなら…話してくれればいいのに…。まだ、あるんじゃないのか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「多分…まだ、あると思います。《食べず嫌い》ですが…。」苦笑いで、永岡さんに言葉を返した。
「まだ、頼んだものは、目の前にあるから食べなさい。」永岡さんは、木嶋に告げた。
木嶋は、
「ありがとうございます。」永岡さんに答えたのだった。