第357話
木嶋は、素早く…午後の作業に取り掛かった。
「仕事で焦るのは良くないかな?」自分自身に言い聞かせていた。
今日の仕事の終わりを告げるチャイムが…
「キーン、コーン、カーン、コーン」工場内に鳴り響いていた。
木嶋は、
「ヤレヤレ…やっと今週が終わった。」安堵の表情を浮かべた。
仕事の後片付けを終えて…現場から帰ろうとしたとき…
三谷さんが、
「木嶋、チョット…話しがあるがいいかな?」木嶋を呼び止めた。
木嶋は、
「三谷さん、話しって…何でしょう?」三谷さんを問いかけた。
三谷さんは、
「来週の飲み会についての話しなんだけど…」
木嶋は、ワクワクしながら、
「答えが出たの?」三谷さんの答えを待っていた。
三谷さんは、
「自分も、参加してもいいかな?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「うん。いいよ!本人が来たいと言う気持ちに対して…断ることはしないよ。」単純明快に三谷さんへ答えていた。
三谷さんは、
「他に…小室さんと、永岡さん、富高さんだけだよね?」木嶋に尋ねた。
木嶋は、
「あと…大森さんも来るよ!」
「いつもの飲むメンバーになってしまったね!」三谷さんは、笑いながら木嶋に伝えた。
木嶋は、
「いつものレギュラーメンバーだね。」答えていた。
三谷さんは、
「じゃあ…よろしくね!」木嶋に話し、その場から離れて行く。
木嶋は、左腕にしている腕時計で時間を確認した。
「まだ、5時を廻ったばかりか…!小室さんの職場に行こう!」
木嶋は、少し…小走りした。
小室さんの職場は、残業だが…木嶋の職場は、毎週…金曜日は定時間である。
「小室さん、今、話しても大丈夫かな?」木嶋は、小室さんに問いかけていた。
小室さんは、
「おう…大丈夫だ。飲み会の話しか?富高は、行くような話しをしていたか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「富高さん、大森さんも、OKです。」小室さんに答えた。
小室さんは、
「そうか…富高も、大森もOKか…三谷も来るのか?」
「三谷さんも、参加するそうです。何か…そうそうたるメンバーだね。」木嶋は、小室さんに伝えた。
小室さんは、
「まっ…いいんじゃないか?たまにしか…みんな飲みに行く機会がないからな。」木嶋に答えた。
木嶋は、
「確かに言えてるね!永岡さんとも…何年も飲みに行くことがなかった。三谷さんの場合、ドタキャンがないのを祈りたいね!」小室さんに話したのだ。
小室さんは、
「三谷は、突然に休むからな!その辺りが不安だ。木嶋は、定時間か?こっちは、毎日…忙しくて夜8時まで残業をしても、仕事が追いつかないぞ!終わったら…来週、飲み会の場所を確保しに行くぞ!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そちらのことはよろしくね!」小室さんに話したのだ。
小室さんは、
「おう…任せてくれ。」木嶋に答えたのだ。
木嶋は、
「自分は、これから帰りますよ!」小室さんに伝え、職場をあとにした。
今度は、急ぎ足でロッカールームに歩いていた。
着替えて会社の送迎バスに乗り…
「フー」と、一息着き…空いている座席に座った。
「木嶋…何を疲れた表情をしているんだ!」聞き慣れた声が聞こえていた。
振り返ると…永岡さんであった。