第351話
はるかは、
「木嶋さんが、私に内緒で…浮気をしているのか?今の正直な気持ちを聞かせてくれますか?」木嶋の本音を知りたがっていた。
木嶋は、
「はるかさん、浮気なんて一度もしていないですよ!つばささんのことは、前に話したことありますよ!」はるかに聞かれたことは…素直に答えるようにしていた。
はるかは、
「つばささんのことは、聞いたことはありますよ!ただ…一度でも…プライベートで会っているんじゃないか?…と、疑心暗鬼になりますよ!」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「つばささんは、クラブ『H』で自分の横に座ったときに…《イベントコンパニオン》の仕事をしていると聞いたので、どこのイベントに行くのか…誰でも、興味があるじゃない!」はるかに伝えた。
「誰でも…って言いますが…それは、木嶋さんだけが気にしているようにしか…私には、そう聞こえるのですよ!」はるかは、先ほどまでの笑顔と裏腹に、不機嫌な表情で…木嶋に答えた。
木嶋は、
「男性の立場なら、《イベントコンパニオン》の裏側を知りたいですよ!」はるかに話したのだ。
はるかは、
「男性って…そんなに単純ですかね!」まだ、納得しない顔を見せていた。
木嶋は、
「はるかさん、誤解をしているみたいですが…メールは、何度も送信したのは認めますが、《プライベート》で会っていません。疑うのでしたら、つばささん本人に聞いて頂いてもいいですよ。」はるかに伝えた。
はるかは、
「木嶋さんが、そこまで強調するなら…真実だと思っています。私以外に、会うことは禁止ですよ!」木嶋に答えたのだ。
木嶋の表情に…
「マジか…!」顔から…冷や汗が出ていた。
本音は、
「はるかさん、麻美さん玲さんと会うのはいいのかな?」はるかに問いかけた。
「はるかのことだから…つばささんと、会うのはダメ出しされたのだから、麻美や玲も…ダメかも知れない!そうなったとき…何かしら策を考えよう。」心の中で思案を始めていた。
意外にも…はるかの答えは明白であった。
「木嶋さんの息抜きする場所もないといけないので…麻美さん、玲さんのクラブに顔を出すのはOKです。つばささんとは、今後連絡を控えて下さい。」はるかは、木嶋に釘を刺したのであった。
木嶋は、
「分かりました。」と、はるかに答えることが出来なかったのである。
「自分が思っていたより…結果が良かった。つばささんと連絡がとれなくなるのは淋しいが、はるかのことを考えると…結果OKかも…」一人で呟いた。
はるかは、ホットロイヤルミルクティーを一口飲んだ。
スコーンを左手に取り、ホイップクリームをつけた。
美味しそうに食べていた。
木嶋の手元に、日本経済新聞があるのを、はるかが見つけた。
「木嶋さん、経済新聞を読むんですか?」驚いた様子で、はるかが、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「たまには、経済新聞を読みますよ。」
続けて…
「普段から、スポーツ新聞を読んでいるからね!そう思われても仕方ないね!」はるかに反論した。
はるかは、
「木嶋さんが、言われている通りです。麻美さんの店に行くのですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「麻美さん、新しく店を出すから…近々(ちかぢか)、富高さんと行きますよ。」はるかに答えたのであった。