第310話
「やっぱり…麻美さんのお世話にならなければいけないのか…【ハー】自分が情けない!若い女性って…どんなタイプの人だろう!」木嶋の心は、【ウキウキ気分】であった。
最寄り駅のコンコースに立ち…
「麻美のいる関内まで…どちらのルートにしようか?」一人で悩んでいた。
「木嶋君、どうしたの?」富高さんが、木嶋に声を掛けた。
木嶋は、
「あっ…富高さん!送迎バスに乗っていたのですか?」富高さんに尋ねた。
富高さんは、
「うん!最後尾の座席に座っていたから、木嶋が気づいている様子もなかったよ!」木嶋に答えたのだ。
木嶋は、
「そうだね。自分も、慌てて…送迎バスに乗ったからね!」富高さんに伝えた。
富高さんは、
「何か…あったの?」木嶋に問いかけた。
木嶋は、
「これから、麻美さんのクラブ『U』に、飲みに行こうと思うのですが、どちらのルートで行こうか…?考えていたのです!」富高さんに話したのだ。
富高さんは、
「木嶋君、一人で行くの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「今のところは、一人で行く予定です。富高さん、明日は仕事ですか?もし、仕事でないなら…一緒に行きませんか?」富高さんを誘っていた。
無理矢理に誘うのも、流石に気が引けてしまう。
行くも…行かないのも…本人の選択次第である。
「どうしようかな…?」富高さんが、即答が出来ないのも珍しい。
「夏は、暑くて当たり前だが…最近、飲む機会が多いからね!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「無理にとは…言えません!麻美さんと、春先に会ったきりだし、飲める場所も関内限定になってしまったからね!」富高さんに伝えた。
富高さんは、
「はるかさんが、横浜のクラブ『H』を辞めてから、関内しか飲む場所がないのも事実だね!木嶋君、自分も行くよ!麻美さんに、サプライズしようよ…?」木嶋に提案した。
木嶋も、どちらかと言えば、《悪ノリ》が好きである。
「それもいいね!偶然を装いながら…」木嶋は、富高さんに問いかけた。
富高さんも、
「そうだね。そうしようよ!」答えてたのだ。
木嶋が、
「関内駅に着いたら、ラーメンか…牛丼を食べて行きませんか?」富高さんに聞いていた。
富高さんは、
「うん。いいよ!いきなり…麻美さんのクラブ『U』に行って…すきっ腹で飲むのは、身体に良くないよ!」木嶋の意見に賛同した。
木嶋は、
「関内駅に着いたら、そのときの雰囲気で、どちらにするか?決めましょう!」富高さんに話したのだ。
富高さんも、
「そうしましょう!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「関内に行くルートは、相鉄線でいいですか?」
「相鉄線なら、一回の乗り換えで、横浜が終点。乗り過ごす可能性は低いよね!」富高さんが答えた。
木嶋は頷き、富高さんと一緒に相鉄線の改札口に向かって行く。
きっぷ売り場に着き、料金表を見上げた。
「横浜駅まで…340円!」富高さんが、鞄から財布を取り出そうとしていた。
すかさず…木嶋が、財布を取り出し、
「富高さん、自分が関内駅までのキップを買います!」富高さんに伝えた。
富高さんは、
「木嶋君、気を遣わなくていいよ!」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「自分が誘ったので、それくらいのことしか出来ません!」富高さんに答えたのだ。
富高さんは、
「木嶋君の言葉に甘えようかな!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「ありがとうございます!」富高さんに感謝の言葉を述べたのであった。